路上生活経験者によるダンス集団を追ったドキュメンタリー「ダンシングホームレス」20年3月公開
2019年12月9日 13:00

[映画.com ニュース]ホームレスたちと“生きる舞”を表現するダンス集団「新人Hソケリッサ!」の姿を追ったドキュメンタリー「ダンシングホームレス」が、2020年3月上旬に全国公開されることが決定。あわせて「社会のルールが正しいですか?」というコピーを使用したポスタービジュアルもお披露目された。
路上生活経験者だけで構成された「新人Hソケリッサ!」を主宰するのアオキ裕キ(ダンサー/振付家)は、日々路上生活するホームレスは五感などの身体感覚が原始的な身体に近いと考え「人間本来の生命力溢れる踊りを見たい」と同グループを始めた。グループには“人に危害を加えない”以外のルールはなく、無断で本番を休んでもかまわない。アオキは、彼らのあるがままを受け入れ、踊りに昇華している。
「ダンシングホームレス」では、実名で登場するホームレスたちの日常が、包み隠さず描かれる。メンバーは家庭内暴力や病気、社会的な挫折を味わい、疎外感に苛まれながらホームレスになった。家族も財産もすべてを失ったホームレスたちが、唯一残された肉体と、圧倒的な熱量で、彼らにしかできない肉体表現を追求していく姿をとらえている。

新宿のバスターミナルで路上生活をする40歳の西篤近は、ダンスで生計を立てたいと願うが、人間関係がうまくいかず、借金も膨らみ、親にも縁を切られ、ホームレス生活を始めていた。一度は野垂れ死ぬことも考えた彼が出会ったのが、路上生活経験者だけで構成されるダンスグループ「新人Hソケリッサ!」だった。主宰のアオキは、武者修行に行ったアメリカで同時多発テロに遭遇した衝撃から、帰国後に同グループを立ち上げた人物だった。
社会からも妻からも逃げた70歳の小磯松美。メニエール病を患いドロップアウトした56歳の横内真人、父親の暴力から逃れ路上生活者となった49歳の平川収一郎。アオキはそんな全てを捨ててきた人たちから生まれる“肉体表現”を追求しようとしていた。彼らを応援する者もいるが、時として「わかりにくい」「踊れるなら働け」と罵倒されることも。しかし、アオキは不器用で、いまあるようにしか生きられないホームレスたちを受け入れる。踊りを通してもう一度生きがいを取り戻したホームレスたちが、クライマックスで渾身の肉体表現をみせている。
「ダンシングホームレス」は、20年3月上旬に東京のシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ミッキー17
【史上最悪の“ブラック仕事”爆誕】転職したら…死んで生き返る“無限労働”だった!?
提供:ワーナー・ブラザース映画

日本の映画館は高すぎる!?
【そんな人に朗報】衝撃の価格破壊!! 2000円→750円になる“神・裏ワザ”教えます
提供:KDDI

「イノセンス」4Kリマスター版
【いま観ずに、いつ観る?】公開20周年記念、劇場“初”公開!“究極”の「イノセンス」が解放される
提供:TOHO NEXT

石門
就活中に妊娠、卵子提供のバイト、生活に困窮…壮絶、しかし共感する驚愕体験【100%超高評価作】
提供:ラビットハウス

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

異常な映画みつけました
【クレイジー】壮大VFXを監督がほぼ1人で製作、完成に12年、正確に言うと未完成…面白すぎる
提供:Henge