【SW先行インタビュー第4弾】オスカー・アイザック&ケリー・ラッセルが語る“文化”としての「スター・ウォーズ」
2019年11月15日 12:00
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[映画.com ニュース] 世界的人気SFシリーズの最新作「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」のロングリード(先行)取材が、米ロサンゼルスで行われた。第4弾は、ポー・ダメロン役のオスカー・アイザックと、新キャラクター、ゾリ・ブリス役のケリー・ラッセル。スカイウォーカー家のサーガが完結すること、そして「ひとつの文化を築いた」(アイザック)という「スター・ウォーズ」シリーズへの思いを語ってもらった。(取材・文/編集部)
アイザック 僕のキャラクターはポーという名前で……(一同笑)。いや、今のはウォームアップだよ(笑)。ポーは反乱軍の戦士で優秀なパイロットだが、いよいよリーダー的役割を担うようになる。レイアが彼をそうなるように育て上げ、彼のなかにある熱意を刺激して、リーダー的な仕事を任せた。今、反乱軍は苦境に立たされ、存続の危機にすら直面しているから、僕が正しい決断をすることはこれまでにも増して重要になっている。今作の楽しいところは、みんなが集まり一緒に戦うこと。ファンもそれが見たかったんじゃないかと思うよ。その過程でゾリ・ブリスに出会うんだ。
ラッセル そのゾリを演じるのが、私。ゾリは独自のモラルと暗い過去を持っている。彼女の衣装とヘルメットは最高にクールよ。彼女はポーの古い友人で、この世界で独り立ちしてやってきたけれど、ポーに再会したことで、新たな局面を迎えるの。
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アイザック 独特の雰囲気があるね。ふたりの間に歴史があることが感じられるシーンだ。それも複雑で、解決していない歴史。僕らはそれを解決しないといけない。
ラッセル ええ、大ファンだった。J・J(・エイブラムス監督)が電話をくれて、「これ、やりたい?」と聞いてきたとき、「ノーという選択肢が存在すると思うの?」と言ったわ(笑)。すごく興奮したの。このサーガが終わろうとしているときに、さらっとそこに紛れ込むことができたなんてね。職人技のクオリティに関してだけでも、大感動させられたわ。衣装にしろ、クリーチャーにしろ、イマジネーションにあふれているんだもの。セットも信じられないくらいすごい。リアルな世界を一から作って、言語やクリーチャーまで作って本当にすごいわ。
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アイザック そうだね。エピソード7のときはプレッシャーがたくさんあった。わからないことがたくさんあったしね。正しいトーンは何なのかとか、この話がどこに行くのかとか。今作は、そういったことも含めてすべてを祝福する作品のように感じたよ。正しいことをやらないといけないのは同じだけれども、今は信頼がある。たくさんのクリーチャーが出てくる長回しのシーンだって、少し即興をやったりもして、明るさがあった。今作は、アプローチ自体が楽しかったんだよ。みんなが一緒だしね。前みたいに個別のストーリーじゃないんだ。僕とジョンが一緒のシーンがたくさんある。彼のことは大好きだよ。僕らはセットでいつも笑っていたね。
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ラッセル ええ、そうね。ゾリは、自分のダークサイドを(ポーより)もっと堂々と受け止めていると思うけれど(笑)、そこがポーとゾリの関係の面白いところだと思う。
アイザック その葛藤はあるよ。ポーのダークサイドは皮肉な形で少しずつにじみ出る。彼は、このギャラクシーは守るに値するのかとさえ感じ始める。今までは本気で反乱軍のために戦ってきたのにね。ゾリに会うことで、そこを乗り越えることができるのさ。今作でポーのことをもっと学べるよ。彼にどんな過去があり、彼にとって大切だった人は誰なのかということをね。今までとは違う側面も見られるんだ。
アイザック ああ、ポーとBB-8の間には、強い絆がある。反乱軍の戦士には自分のドロイドがいるもので、そのドロイドはとても特別な存在なんだ。でもポーは、BB-8をレイとシェアすることをいとわない。彼は一瞬ひとりぼっちになったときに、レイ(デイジー・リドリー)と特別なストーリーを作ったから。今作はそこを少し見られるよ。
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アイザック かなり不思議だったよ。(そのシーンを撮影する日)デイジーに、「僕らはまだ1度も会ったことがないんだよね? はじめましてと言うべき?」と言ったのを覚えているよ(笑)。僕らは同じ映画に出てきたし、相手のストーリーも知っているから、あたかも会ったことがあるものと思っちゃうんだ。でも、そこが今作の楽しいところ。僕らみんながついにひとつのチームとして行動するのさ。
アイザック 大満足だ。これらのシーンを演じさせてもらえるのは、大きなご褒美をもらうような感じだったよ。
アイザック 前回よりもいろんな音が混じっている感じなんだ。ジャズみたいにね。だけど、トーンが違うだけじゃない。これはスカイウォーカー家のサーガ全部をまとめるものなんだ。J・Jは、そこにもっとも注意を払っていた。「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」で始まったことが、ここで終わるのさ。今回の脚本を読んで、シスとジェダイの戦いは本当に長く続いていたんだなと改めて思った。彼らはずっとチェスをしてきたんだよ。そして今、ついにどちらかがチェックメイトをかけるんだ。
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ラッセル とても純粋なヒーロー物語だからだと思う。その時々によって流行りものはあるけれど、これはタイムレス。自分自身を見つめ、自分に問いかけるということを、人はどの時代にもしてきたわ。ジョージ・ルーカスは、最初からそういう話を書いてきたのよ。
アイザック 同感だね。時々、偶然か必然か人々のイマジネーションを特別な形で刺激し、大きな影響を与える芸術が出てくる。歴史のなかでそれは何度か起こってきた。このシリーズも、ひとつの文化を築いた。これは映画というものを超えているんだよ。いわば誰もが分かち合える新しい言語。新しい宗教みたいなもの。人の心の内面のこと、ダークサイドと明るい側面のことを、神話的な設定で語るんだ。それも真ん中から始まっているんだよね。エピソード4、5、6で始まり、次に1、2、3。そして今が7、8、9。そこ(エピソード4)を見ているときからもう、この物語には僕らがまだ見ていない長い歴史があるんだなと感じさせた。僕らが生きている間に、そのサーガが完結するところを見られるのは、すごくクールだよ。
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