玉城ティナ、「惡の華」原作者も恋するヒロインに満足げ「作品世界のピースになれた」
2019年9月16日 10:00

[映画.com ニュース] 累計300万部を誇る人気コミックを映画化した「惡の華」の公開直前トークイベントが9月15日、都内で行われた。
映画評論家の町山智浩氏が司会を務め、井口昇監督と原作の押見修造氏が出席。町山氏は、原作の単行本が発売された際に帯に「実写化するなら井口昇監督にしてほしい」と推薦文を書いた経緯を明かした。
井口監督も連載中に、押見氏に映画化を直談判。実は押見氏も、井口監督の自主映画「クルシメさん」などに影響を受けて描いたことを明かし、「井口監督以外は皆、お断りしていた」と相思相愛での映画化を喜んだ。
特に、悪態をついて主人公の春日(伊藤健太郎)を翻ろうするヒロインの仲村を演じた玉城ティナを3人とも絶賛。押見氏は、「感動で、仲村に恋をしてしまいました。全シーンが最高で、漫画を読み直したらダメじゃんと思った」と最大級の賛辞を送った。
すると、玉城本人が「やって来ましたよ~」とサプライズで登場。町山氏以外には知らされておらず、あ然とする井口監督と押見氏を尻目に「衣装も自前で、メイクも自分で。家からそのまま来ました」と笑顔を振りまいた。

仲村役については「漫画でキャラクター自体が確立されていて、ファンもついている。私が演じることで、実写ならではのプラスになればいいと思った。プレッシャーより、どう新しい仲村をつくれるのか面白さの方が大きかった」と説明。もともと原作のファンで、「最初に見た時は、自分が役に近づけているのか不安が残ったままだったけれど、2回目は作品の世界観の中でひとつのピースになれていると思った」と満足げに話した。
井口監督は、改めて「本読みで最初は好きにやってと言って、ひと通りやってもらった。こういう言い方かなと思っていたものとは違ったけれど、仲村さんだった。これが正解という芝居をしてくれた」と感謝。町山氏も、「スターの誕生の瞬間を見た。女優のクローズアップがバチっと印象に残ったら勝ち」と太鼓判を押した。
玉城は今年、「Diner ダイナー」や、11月15日公開の「地獄少女」とアクの強い役が続いているが、「普通の役もやれますよ」と照れ笑い。そして、「これから役の幅も広くなっていくと思う。誰かの人生を歩むことで、自分のことが分かってくることもある。年々面白味が増しているので、これからもベストを尽くします」と意欲を見せていた。
「惡の華」は、9月27日から全国で公開される。
(C)押見修造/講談社 (C)2019映画「惡の華」製作委員会
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