30周年を迎える山形国際ドキュメンタリー映画祭 審査員の諏訪敦彦監督らが会見
2019年9月10日 19:15

[映画.com ニュース]10月10日から山形市で開催される山形国際ドキュメンタリー映画祭2019の記者会見が9月10日、東京・虎ノ門の台湾文化センターで開催され、インターナショナル・コンペティション部門の審査員を務める諏訪敦彦監督、アジア千波万波部門に出品する小田香監督らが登壇した。同映画祭は2年に一度10月に開催されており、1989年の開始から、今年で30年、16回目を迎える。
今年はアジア千波万波部門含むコンペティション2部門のほか、日本および米国の帝国支配を受け、地球上でもっとも植民地化、軍事化の進んだ地域の戦時期から現在までを紹介する「AM/NESIAアムネシア:オセアニアの忘れられた『群島』」、国家統制が厳しかった時代の作品や劇映画、実験映画も紹介する「リアリティとリアリズム:イラン60s-80s」、映画史と映画をテーマにした「Double Shadows/二重の影 2」、国立映画アーカイブと共催の「『現実の創造的劇化』:戦時期日本ドキュメンタリー再考」、映画祭30周年の歩みを検証するプログラム「やまがたと映画」、チベット、中国、ミャンマー、バングラデシュに囲まれた辺境の地を映す「春の気配、火薬の匂い:インド北東部より」など8つの特集と特別招待作品などを合わせ、長短編171本を上映する。
今年のコンペティションは123の国と地域から1428本の応募から15作品を選出し、うち9本が女性監督作だ(共同監督を含む)。ラインナップにはフレデリック・ワイズマン(アメリカ)、ワン・ビン(中国)、アナンド・パトワルダン(インド)ら世界各国の巨匠の新作も並ぶ。1997年に発表した長編デビュー作「2/デュオ」が、同映画祭で上映された諏訪監督は「映画を作る者として、フィクション、ドキュメンタリーの違いを意識することはあまりない」といい、「ラインナップを見て、審査できるのかと恐れをなしている。しかし、審査会議が全てを決定するわけではなく、(結果は)審査員が発信するメッセージだと思う。大きな刺激を受けるだろうと覚悟の上で、楽しみに審査をしたい」と抱負を述べた。
前作「鉱 ARAGANE」が同映画祭2015アジア千波万波部門特別賞を受賞し、今回はメキシコの泉についての作品「セノーテ」を出品する小田監督は「前作はサラエボの炭鉱を撮りましたが、今回はメキシコの水中洞窟。ライセンスを取って、水中撮影をしました。古代マヤの時代に雨乞いのために生け贄が捧げられた泉で、骸骨や遺品も発見されている。泉が持つ古い記憶を今の表現で撮影しました」と紹介した。
またこの日、ネルソン・ペレイラ・ドス・サントス監督の追悼上映の開催が発表された。サントス監督の遺作で、ボサノバの創始者の一人として知られるアントニオ・カルロス・ジョビンについてのドキュメンタリー「トム・ジョビンの光」(2013)を日本初上映する。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2019は、10月10日から17日まで、山形県 山形市中央公民館、山形市民会館、フォーラム山形、ソラリス、山形美術館、山形まなび館ほかで開催。
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