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焼け木杭に火が付いて… R18「火口のふたり」10シーン、20シチュエーションで撮られた濃密な愛

2019年8月29日 21:00

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ふたりの日常をドキュメンタリーで追いかけるかのように撮影した
ふたりの日常をドキュメンタリーで追いかけるかのように撮影した
(C)2019「火口のふたり」製作委員会

[映画.com ニュース]直木賞作家・白石一文氏の同名小説を柄本佑瀧内公美の主演初映像化、1970年代から大人の愛を描き続けてきた、名脚本家荒井晴彦の監督作「火口のふたり」(公開中)。「遠雷」「キャバレー日記」などでタッグを組んだ根岸吉太郎監督に「この時代にこの企画を選んだことが勝ち」と言わしめた、R18+指定の濃密な性愛シーンが公開前から話題を集めている。性描写のないヌードを含めたふたりの愛を映した場面が全10シーン、スチル写真で回想する過去の情事のカットを含めると、計20シチュエーションに及ぶことがわかった。

撮影は昨年の8~9月。賢治役の柄本が他作品の撮影で多忙のため、並行して「火口のふたり」の準備、撮影をすることになった。夏の映画として、真夏に撮影できるシーンが限られてしまった状況の中、助監督の竹田正明氏は「苦肉の策として、この映画は低予算ながら、佑さんの某映画の撮影の隙間を縫って、実は3回に分けて撮影されています。この3回に撮影が分かれたことが、この映画にとって、賢治と直子にとって、結果的にはとても有効に作用したと今は感じています」と振り返る。

1回目は、8月中旬にお盆の西馬音内盆踊りと真夏の秋田のオープンシーン。この時期でしか撮れないシーンを2日間で撮影。2回目は都内で8月下旬に、冒頭の賢治の都内の釣りのシーンの撮影と、この映画の最重要小道具の「過去の写真」の撮影。9月からの秋田での本格的な撮影の1カ月前に、賢治と直子の過去の出来事の撮影を写真家・野村佐紀子氏とともに行った。

計20シチュエーションに及ぶ、芝居としての撮影、過去の出来事の写真撮影は、直子の新居、バス車内、過去の賢治、直子のアパートの部屋、風呂場、洗面所、ダイニング、公園、旅館、トイレ、学校の教室、ビルの隙間などで敢行された。役者が演技をするシーンにはもちろん脚本があるが、過去の写真の撮影は、賢治と直子の前後を互いに共有できるよう、以下のような簡単なシチュエーションを作って行われたという。

“お盆休み。直子の実家で、直子の父親がいるにも関わらず、賢治と直子は激しく抱き合った。直子の声が出ないように、賢治は直子の口にパンツを突っ込んだ。その夜の直子の激しい感じ方を見た賢治は、誰かに気づかれてしまう恐れのある場所で直子を抱くこと、その情事を写真に収めることを思いついた”(撮影指示書より一部抜粋)

「過去の賢治と直子がふたりの想像ではなく、熱い温度を持った確かな過去の記憶が、賢治と直子に宿った。この過去の時間をふたりで共有したことが、賢治と直子の関係を生々しい距離感で観客に迫らせることになった。通常の映画製作のようにクランクインの数日前に写真撮影し、そのまま現在の芝居を撮影していたら、結果的に完成した映画の賢治と直子のような生々しい関係にはなっていなかったと思う。8月末に肌を合わせた賢治と直子は互いに想いを1カ月熟成させ、過去の想いを持ったふたりとして再会し、そのまま流れるように、まるで賢治と直子の日常をドキュメンタリーで追いかけるかのように我々はふたりを撮影しました」(竹田氏)

かつての恋人同士が再会し、“身体の言い分”という抑えきれない衝動に身を委ねる愛の物語。原作を読み「男と女がやってるだけの話だなあ、と思っていたら、最後にああいう展開になったので、おお、これが待っているのか、と。それが面白かった」と映画化を決めた理由を明かす荒井監督。ふたりはどこへたどり着くのか…その一部始終を是非スクリーンで見届けて欲しい。


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