押井守の新作はアニメシリーズ「ぶらどらぶ」 吸血鬼&女子高生による「女の子の物語」
2019年6月26日 18:00

[映画.com ニュース] 「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」「イノセンス」などで知られる映画監督の押井守が原作、総監督、脚本を務める新作アニメの製作発表会が6月26日、東京・AKIBAカルチャーズ劇場で行われ、12話のアニメシリーズ「ぶらどらぶ」が製作中であることが明かされた。
同作は、不動産事業などを展開するいちご株式会社が今年4月に設立した新会社、いちごアニメーションの独占出資によって製作。スタッフは押井総監督をはじめ、監督を西村純二、キャラクターデザインを新垣一成、音楽プロデューサーをDaisuke“DAIS”Miyachi、アニメーション制作をドライブが担当し、脚本は押井と山邑圭が共同で執筆。アニメーション制作協力としてProduction I.Gも参加する。また、「ラブライブ!サンシャイン!!」でおなじみの声優・高槻かなこ率いるボーカル&パフォーマンスユニット「BlooDye」が、本プロジェクトの公式アンバサダーに決定した。
イベントには、押井総監督、西村監督、BlooDyeのメンバーが出席した。本作の構想を10年前から温めていたという押井総監督。企画として動き出したのは「6年くらい前」と明かし、「いろいろあってようやくアニメ化にこぎつけた次第です。基本的には、アニメシリーズはやらないことに決めていたのですが、気が変わりまして。映画よりもシリーズの方が仕事として面白いなと気づきまして」と説明する。製作状況については「デザイン関係は絵になりつつあるかなというところ。あと、脚本は全部あがっております。脚本は基本的には私がほとんど書きましたが、アニメシリーズとして異様な展開」「今の段階としては、『これから現場の実作業がはじまるかな』という直前まできています」と報告した。

本作は、吸血鬼の少女マイと彼女をかくまうことになった女子高生を中心に描くドタバタコメディ。キャラクターラフも披露され、押井総監督は「(メインキャラクターは)正体不明の吸血鬼の女の子。言ってしまうえば『うる星やつら』のラムちゃんのような異界の人。あとは、基本的には女子高生の女の子しか出てきません。男の子も出ますが、残念ながらイケメンはひとりも出てこない」と告白する。さらに「女の子を扱うのはあまりやったことないんですよ。今回久しぶりに若い女の子がメイン。5人くらいメインがいる。ドタバタですが、芯のあるドタバタ。男の子と女の子のボーイ・ミーツ・ガールではなく、ガール・ミーツ・ガール。女の子たちの物語をまじめにやってみようかなと。まじめにやるといっても、真正面からやることは私には無理なので、ドタバタ、バイオレンスもありな作りにしてみようかなと」と続けた。
西村監督の参加は、押井総監督が「くどき落とした」ことで実現。ラブコールを受けたという西村監督は、「劇場版『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』で押井さんが監督、僕が演出をやったんです。押井さんと組むのはその時以来。あの時、楽しかったので今回もと思って参加した」と明かし、「シナリオが全部あがっているのですが、皆さんご想像の通り、ひたすら危ないシナリオが12話あがってまして(笑)。押井さんが『コンテはまだか』と言いはじめていまして。私がこれから涙を流しながらコンテを書く……というところですかね」と苦笑いを浮かべた。
完成は2020年春を予定しており(放送メディアは未発表)、押井総監督が「来年になると思いますが、お目にかけられるようにがんばっていきます。私は脚本までで、あとは音響の仕上げだけ。おいしいところしかやっていません。一番大変なところは西村くんにやってもらいますので」と笑みをこぼすと、西村監督は「押井さんも私もいい歳なので失うものは残っていません(笑)。けっこう面白いものができると思っています」と自信をのぞかせた。
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