井手麻渡、映画初主演で師・仲代達矢との共演に感慨「すごく緊張した」
2019年6月22日 13:51

[映画.com ニュース] 1910年代の茨城・日立鉱山の煙害と闘った若者たちの実話を基に描いた映画「ある町の高い煙突」が6月22日、東京・有楽町スバル座で封切られ、出演の井手麻渡、渡辺大、小島梨里杏、城之内正明と松村克弥監督が初日舞台挨拶に登壇した。
映画初主演の井手は、共演の仲代達矢が主宰する「無名塾」所属で「普段は一緒に芝居や稽古をしているが、外で役者同士として向き合う機会を与えていただき感謝している。すごく緊張したが、今日も同じくらい緊張している」と感慨深げ。「現場の中心にいて、皆さんに見えていないところでスタッフさんがひとつひとつ丁寧に積み上げている作品だと実感した」と振り返った。
だが、渡辺が「主演がすごくかんでいるので、先行きが思いやられる」とちゃかすと、井手は照れることしきり。そんな渡辺は、吉川晃司と対じするシーンに関し「ぶつかっていく中で、吉川さんが一言二言で全部持っていくのはずるいなと思いつつ、その素晴らしさを1.5メートルの距離で感じた」と明かした。
渡辺の妹で、井手と淡い恋に落ちるヒロインの小島は「現代人の私から見たら、こんなにあるの?と思う髪の量でしたが、当時は長かったので地毛で綿を詰めてやりました」と笑顔。その上で、「現代の人にこそ見てほしい。大切な人への思いがよりいとおしくなる、温かいものを感じてほしい」と話した。
松村監督は、満席のスタートに「あこがれの劇場だったので、本当にうれしい」と、同じフレーズを3度繰り返すなど感激の面持ち。同作は先行公開されたロケ地の茨城でも好調な出足を見せており、「100年前のエコロジーが成し遂げた奇跡。これから全国で上映され、今90館くらいですが100館を目指したい。皆さんの力で広めてください」と言葉に力を込めた。
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