ノーマン・リーダス来日!「ウォーキング・デッド」ファミリーとの絆、バイク愛を語る
2019年4月26日 15:00
[映画.com ニュース] 大ヒットシリーズ「ウォーキング・デッド」のダリル役で絶大な人気を誇るノーマン・リーダスが、バイク仲間とゆかりの地を訪れ、バイク文化や歴史を紹介していく旅番組「ライド with ノーマン・リーダス」シーズン2配信記念&シーズン4撮影のため来日。10代の頃に日本に住んでいたこともある親日家のリーダスが、「ウォーキング・デッド」ファミリーとの絆や、日本での旅について語った。(取材・文・写真/編集部)
「『ウォーキング・デッド』が数シーズン進んだ頃、撮影現場にいつもバイクで通っていた俺を見たAMC局副社長のジョエル・スティラーマンが、『君がバイクに乗って世界中を周る旅番組をやらないか』って言ってきたんだよ。『イエス!』って即答だったね(笑)。彼が説明を終える前に、『ぜひやろう!』って言ってた(笑)。シ-ズン1では番組の方向性を探っていて、メカニックな部分にフォーカスした番組になった。でも、行く先々でファンたちが大盛り上がりで集まってくれるものだから、ファンの様子も盛り込んだ、より旅日記的な楽しい方向性に少しずつ変えていったんだ」
「俺が決めることが多いかな。(携帯電話を持ちながら)ほとんどは俺の電話帳に載っている人たちだな(笑)。これまで、ピーター・フォンダや(コメディアンの)デイブ・シャペル、『ウォーキング・デッド』の共演者、たくさんの友人たちに出演してもらったよ。この番組を“本物”にしたいから。仮に、ジョージ・クルーニーやブラッド・ピットが出演してくれたとしても、ありふれたセレブ番組になってしまうだけだ。実のところ、“正真正銘のライダー”って少ないんだよ。クールに見せるためにバイクを買って、ガレージに置いているだけなんだ。ものすごい有名人ではなくても、バイクをよく知っている“正真正銘のライダー”と番組を作っていきたいね」
「身軽に、ということかな(笑)。ピーター・フォンダはよく、車の中にいる人たちを見て『みんな檻のなかで旅をしているな』なんて言っていたよ。バイクで走ると、すべてが見えるんだ。街の匂いを感じて、色々な音を聞くことで、より自由に旅をしていると思える。あと、携帯電話の電源は必ず切ること。番組では、現地で出会ったクールな人のおすすめスポットに行くんだ。話題のスポットをググって探すんじゃなくね。やっぱり、地元の人たちがベストな場所を1番よく知っているからね。混雑している話題のスポットって、結局はもう見たことがあるようなところで、その既視感たるや……。地元民おすすめの知る人ぞ知る小さなレストランとか、そういうところに行くことを心がけているよ」
「実は、ジェフリーとは『ウォーキング・デッド』が始まる前からの友人なんだ。だから、彼が『ウォーキング・デッド』に出演すると聞いて大喜びしたよ。アンディ(アンドリュー・リンカーン)は、いつも『バイクには乗れない』って言っていたんだけれど、面白いことに、アンディの義父は(ロックバンドの)ジェスロ・タルのイアン(・アンダーソン)さんで、すごいバイクのコレクターなんだ。それでイアンさんに出演依頼のメールをしたら、快諾してくださった。仕事でアンディに会ったときに、『イアンに出演依頼したって聞いたよ! 僕にも出てほしい?』って聞いてきたから、『いや、イアンさんだけでいい』って答えたよ(笑)。1週間くらい経ってから『もちろん出て欲しいに決まってるだろ~』って言ったけど、長い間からかっていたね(笑)」
「『ウォーキング・デッド』の共演者たちとの友情はずっと続いてる。この番組にもたくさん登場してほしいんだ。一緒にいるのがとにかく楽しいからね。ジェフリーとは毎日一緒にバイクで仕事へ行くし、このファミリーの絆は強い。(シェーン役の)ジョン・バーサルとはいつも連絡を取る仲だし、(ローリ役の)サラ・ウェイン・キャリーズも、みんなね。ジョージアのはずれの田舎で撮影していることもあって、結束が強くて親密になるんだろうな。ただ、アンディが最低のバイカーだってことは言っておくよ(笑)。いつもセカンドギアで乗るんだ。それにはイアンも『はあ……』ってため息ついてたね(笑)」
「ゲストと一緒に東京、大阪を旅したんだけど、東京でちょっとクレイジーなことをして……公道でカートに乗ったんだ。シマウマの着ぐるみを着てね(笑)。大阪でのクレイジーなことといえば、お坊さんふたりと一緒にライドしたこと。龍の像から流れる水で身を清めているようなお坊さんたちが、がっつりバイカーなんだ(笑)。日本でのライドは最高だった。俺が住んでるニューヨークでは、いつもクラクションが鳴り響いていて、みんな叫んでる。でも日本は静かで、高速道路もとにかく清潔。消防車ですら、『すみません、通ります。プップー、失礼します……』って感じで、本当に礼儀正しい。その静寂が美しかったよ」
「バーにいるような感覚かな。バーテンダーといろんなことを話すように、友人と旅をしながら2、3日一緒にいると、その友人のことをより知ることになる。俺は自分のことを語り過ぎだから、やめた方がいいと思っているんだけれど……(笑)。日を重ねて語り合うことで、旅のパートナーのことをより知ることができる。そんな瞬間がある番組だよ」
「難しいな……。ユアン・マクレガーがやっていた『大陸横断バイクの旅』という番組みたいなことがすごく好きで、最小限のスタッフでその場で思い立ったことをやる。偽りのない旅という感じなんだ。ひとつに絞るのは難しいけれど、思い立ったときに『よし、行こう!』っていう旅は楽しいものになることが多いかな。この間もジョージアで、ガールフレンドが『いつかエルビス・プレスリーの家を見にグレイスランドに行きたいって思ってた』って言うから、『じゃあ行こうぜ! 乗れよ』って荷物も持たずにバイクで行ったんだ。そういう感じの、計画していない旅がいいんだ。答えになっていないけれど……。面白いのは、国や地域が違っても、“人はみんな同じ”ということに気が付くようになったこと。どの国の田舎も、都会も、若者も、お年寄りも、みんな共通点がある。相違点に注目するフェーズを過ぎて、今は共通点を見出せるようになっているよ」
Huluプレミア「ライド with ノーマン・リーダス」シーズン2は、現在Huluで配信中。シーズン3の配信も決定している(配信日は未定)。
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