米アップル、オリジナルコンテンツでアカデミー賞&エミー賞目指す
2019年4月1日 08:00
[映画.com ニュース] 自社ストリーミングサービス向けにオリジナルコンテンツを準備している米アップルが、アカデミー賞やエミー賞に照準を合わせていることが明らかになった。米ブルームバーグが報じている。
アップルは、2016年にオリジナルコンテンツの制作に着手しており、ジェニファー・アニストンとリース・ウィザースプーン共演のドラマ、人気ドラマ「エイリアス」で知られるジェニファー・ガーナーがJ・J・エイブラムスと再タッグを組むリミテッド・シリーズなどの話題作に次々とゴーサインを出している。さらに、インディペンデント系配給会社A24、アイルランドのアニメスタジオCartoon Saloonと共同で映画を製作している。
そして、次なる一手として賞レース対策のストラテジストを探しているという。ストラテジストは、業界関係者や投票権を持つ会員向けに試写やイベントを効果的に仕掛け、特定の作品に好印象を持たせるのが主業務だ。
ストリーミング最大手のNetflixは昨年、「ムーンライト」や「英国王のスピーチ」などのアカデミー賞受賞作品のキャンペーンを手がけたストラテジスト、リサ・タバックを雇用。タバック主導が奏功してか、「ROMA ローマ」はアカデミー賞で監督賞を含む3冠に輝いている。
アカデミー賞やエミー賞を受賞すれば、加入者増が期待できるだけでなく、有名クリエイターや人気俳優と作品づくりをする実現度が高まるメリットがある。Netflixに対抗するアップルが同様のアプローチを画策することは想像に難くない。1月からは、ウォルト・ディズニーでテレビ作品向けの賞対策を行っていた社員を引き抜いている。現在は、賞レース対策を統括するストラテジストを募集している。