スピルバーグ監督、アカデミー賞にNetflix作品を締め出すルール変更求める
2019年3月5日 06:00
[映画.com ニュース] 第91回アカデミー賞でNetflix映画「ROMA ローマ」(アルフォンソ・キュアロン監督)が3冠に輝いたことを受け、スティーブン・スピルバーグ監督がアカデミー賞のルール変更を求めていると、米IndieWireが報じている。
アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーの役員を務めるスピルバーグ監督は、4月に行われる役員会で、アカデミー賞からNetflix作品を閉め出すための提案を行う準備をしているという。スピルバーグ監督率いる制作会社アンブリンの広報は、「スティーブンはストリーミング作品と劇場公開作品との違いに強いこだわりを持っています」と明言。他の役員の賛同を得て、新たなルールの制定を画策しているという。
スピルバーグ監督は昨年3月、英ITVの取材に対し、Netflix作品はアカデミー賞に値しないという自らの考えを表明している。「いったんテレビのフォーマットにコミットしたら、それはテレビ映画だ。よく出来た作品なら(テレビ番組を審査する)エミー賞の対象になるが、(映画作品を審査する)アカデミー賞は違う。数館で1週間程度しか劇場公開されない映画に、アカデミー賞のノミネート資格はないと思う」。
すでに映画芸術科学アカデミーの各部署では、Netflixへの不満が噴出している。アカデミー賞対策に巨額を投じたこと(「グリーンブック」の宣伝費が500万ドルなのに対し、「ROMA ローマ」には2500万ドルから5000万ドルが投じられたとみられている)、「ROMA ローマ」の公開館を強引に確保した影響で他の外国語映画のリリースが遅れたこと、興行成績を非公開にしていること、ノミネート作品を世界190カ国でいつでも視聴可能にしていることなどがある。
公正な競争を行っていないというのが共通の不満だが、最大の問題点は「シアトリカル・ウィンドウ」を守っていないことだ。アメリカの映画業界では、映画作品を二次使用する際は、劇場公開開始から90日を空けなければいけないというルールが存在する。しかし、Netflixは劇場公開と同時に世界配信を実施しており、アカデミー賞狙いの映画作品に関しては数週間前に劇場で先行公開を行っているものの、「ROMA ローマ」にしてもわずか3週間の猶与しか与えられていない。
ハリウッドの業界関係者で構成される映画芸術科学アカデミーが、Netflixにとってより厳しいルール変更を行う可能性は十分ありそうだ。
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