高良健吾主演「多十郎殉愛記」で「さぬき映画祭2019」開幕!
2019年2月9日 20:01

[映画.com ニュース] 香川県出身の本広克行監督がディレクターを務める「さぬき映画祭2019」が2月9日、香川・高松市内ほかで開幕し、「多十郎殉愛記」がイオンシネマ東高松でオープニング上映され、主演の高良健吾、中島貞夫監督らが登場した。
同作は84歳の巨匠、中島貞夫監督が「極道の妻たち 決着(けじめ)」(1998年)以来、20年ぶりにメガホンをとった長編劇映画。幕末の京都を舞台に、長州を脱藩した浪人の清川多十郎(高良)、店の用心棒である多十郎に好意を寄せる居酒屋のおとよ(多部未華子)、多十郎を頼って上洛してきた腹違いの弟・数馬(木村了)の物語。「殺陣の魅力を存分に見てもらうこと」をコンセプトに、生身の人間が見せる極限のパフォーマンスや1本の刀に込めた「男の情念」「殉愛」を描く。
中島監督は「最後の作品のつもりで撮った。京都の映画界で育ったので、最後のシャシンはチャンバラだろうと思った。高良ちゃんは孫みたいなもの。会話も通じないだろうと思っていたけども、それは杞憂だった。撮影期間と同じくらい、殺陣を訓練してもらい、高良ちゃんは斬られ役の稽古にも入ってくれた。斬るよりも斬られる方が難しい。シャシンにかけるものを感じた」と大絶賛だった。
高良も「中島監督の作品を見ていましたし、数々の名優を撮ってきた方。僕は、昭和の最後の世代、ほとんど平成ですけども、大先輩に恥ずかしくないものにしたいと思った。監督と一緒に現場ができたことは幸せでした。演出は二言、三言と短いのですが、とても豊か。自分が考えらなければいけなかったのですが、とても楽しかった」と振り返った。
見どころは、バラエティにあふれる殺陣のシーン。高良は「なぜ、ここで斬るのか、あるいはここでは斬らないのか。意味を考えながら、演じました。映画ではたくさんの人を斬っているように見えるかもしれませんが、実際に命を取るような斬り方をしたのは数人です。(殺陣師集団の)東映剣会では、相手に剣を当てないのが前提。そういう優しい殺陣です」と明かしていた。
最後に高良は「中島監督と一緒に舞台に立てるのがうれしい。元気をもらえるんです。監督はこれで最後をおっしゃっていましたが、もう1本撮って欲しい。僕にとっては、監督が侍みたいな存在でした」と話すと、中島監督は「見てくれる方がたくさんいれば、もう1本できるだろう」と大ヒットを期待していた。
「さぬき映画祭2019」は2月11日まで開催。
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