女性監督集結!「21世紀の女の子」橋本愛、強力タッグをアピール
2019年1月31日 22:45

[映画.com ニュース] 山戸結希監督が企画・プロデュースを務め、1980年代後半~90 年代生まれの総勢15人の新進映画監督が集結したオムニバス「21世紀の女の子」の完成披露上映会が1月31日、東京・テアトル新宿で行われ、主演女優を代表し橋本愛、山戸監督ら11人の女性監督が舞台挨拶に立った。
同作は、“自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること”を共通のテーマに、各監督が8 分以内の短編で表現するオムニバス。各短編の主演には、橋本をはじめ、朝倉あき、石橋静河、伊藤沙莉、唐田えりか、北浦愛、木下あかり、倉島颯良、黒川芽以ら実力派女優が結集した。
松本花奈監督の「愛はどこにも消えない」に主演した橋本愛は、1日だけの撮影。山戸監督が「たった1日だと、濃密な関係を作れないと思うんですけども、スクリーンから信頼の情が感じられました」というと、橋本は「それは松本監督が同じ女性で、年齢も近く、同じ景色を見てきたからだと思います。知らない間にともに暮らしてきたような感覚があって、普通の男性監督の作品とは違うんだと思います。彼女の思想や届けたいものを自分の中に落とし込んで、自分の表現でお手伝いできたらいいなと思っていました」と振り返った。
作品については「監督は大切な人と過ごしたことや経験したことが無駄ではないということを肯定したくて、映画を作られたそうです。打ち合わせではそういう話はしなかったけども、現場でも終わってからも、そういう感覚が残っていて、言葉でないところでつながっていたんだなと思いました」と話した。
15人の監督の経歴はさまざま。モトーラ世理奈主演「out of fashion」の東佳苗監督は本業がデザイナー。「このような機会を与えていただき、光栄。デザイナーだからこそ撮れる作品を作りました」。伊藤主演の「projection」の金子由里奈監督は立命館大学映画部出身で公募枠からの選出。「私が一番、映画を見る側に近い場所にいると思います」と話した。また、黒川主演の「セフレとセックスレス」のふくだももこ監督は「大事な日には生理が来る。今日も生理が来ました」と女性ならではの悩みも告白した。
最後に、山戸監督が「(監督たちは舞台挨拶では)お互いにマイクを譲り続けていましたが、カメラは手渡さないという思いです。自分自身というたったひとりのディレクターとして、生きていきます。これからも女の子の仲間が増えていくことを願っています」と話すと、自らの企画が公開にこぎつけた思いから目を潤ませるひと幕も。橋本は「何かをやる時に私ができないじゃないのか、と疑う時はあります。でも、そんな心を打ち負かす力がこの映画にはあります。私もこの映画に何度も救われながら生きていくと思います。だから、女の子も男の子もそれ以外の人もこの映画で救われると信じています」と締めた。
「21世紀の女の子」は、2月8日からテアトル新宿ほか全国で順次公開。8日は唐田、日南響子、松井玲奈、9日は伊藤、黒川、10日は朝倉、石橋、瀧内公美、11日は木下、倉島、堀春菜、12日はモトーラ、山田杏奈、13日は北浦、三浦透子らが登壇することも発表された。
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