斎藤工主演「麻雀放浪記2020」に“ドサ健”的場浩司&“出目徳”小松政夫が参戦!
2018年12月26日 08:00
[映画.com ニュース] 俳優・斎藤工と白石和彌監督がタッグを組む映画「麻雀放浪記2020」の追加キャストが発表され、的場浩司、小松政夫、堀内正美が出演していることがわかった。的場らが演じるのは、阿佐田哲也氏の原案小説「麻雀放浪記」にも登場した重要人物たち。的場はドサ健、小松は出目徳、堀内は女衒の達に扮する。
物語の舞台は、新たな世界大戦が勃発し、東京オリンピックが中止になった2020年。1945年の戦後からタイムスリップしてきた坊や哲(斎藤)は驚きの世界を目の当たりにし、思わぬ状況で立ちはだかるゲーム“麻雀”で死闘を繰り広げることになる。
イラストレーターの和田誠が初監督した映画「麻雀放浪記」(1984)では、鹿賀丈史が演じたドサ健。的場は同役を演じるにあたり「リアルな雀士」であることを強く意識したようだ。「プライベートで使った事がない竹牌を常に持ち歩き、手に馴染ませるよう努めました。自分なりの『ドサ健』を創れたのではないかと思います。今の雀荘だと怒られちゃうかもしれませんが、映画を見た方が麻雀をする時に『ドサ健』の打ち方になってくれたら嬉しいです」と振り返り、「白石監督と初めて出会ったのは、白石監督がまだ助監督の時代。そこから月日を経て、少しでも監督に『初めて会った頃より成長したな』と思ってもらえたら嬉しいです。この作品に出演させて頂きとても貴重な時間を過ごさせて頂きました」と思いの丈を述べている。
和田版では高品格が演じ、冷静に麻雀を打ち続け、勝つためには手段を選ばず完膚なきまで相手を叩き潰すさまが印象的だった出目徳。「麻雀卓を囲んでいるシーンが多くて、みんなの表情がギラギラしている中で、僕だけが飄々としているということ」を心掛け、新たな出目徳像を生み出した小松は「阿佐田哲也さんの原作をそのままリメイクするのかなと思っていたので、昭和の情景描写を感じながら演じていました」と述懐。「そしたらとんでもない展開になっていてうなってしまいました。時にはSFであり、時には昭和の世界に戻り、前屈みになって見入ってしまうような作品になっていると思います」と自身をにじませている。
白石監督は、的場について「助監督時代に何度かお仕事をさせて頂いていましたが、監督になってからは初めてです。『呼ぶの遅い!』と怒られましたが(笑)、ドサ健を演じて頂くための時間だったんだと思います。緊張感と凄みのあるドサ健を作ってくれました」と告白。「小松政夫さんの飄々としながらも変幻自在の表情と底抜けに明るいキャラクターが新しい出目徳像を作ってくれると思いました。ずっと見ていたくなる可愛い出目徳になりました」とコメントを寄せている。
「麻雀放浪記2020」は、19年4月5日から全国で公開。