「ポルトの恋人たち」柄本佑&アナ・モレイラ、俳優・監督業をテーマに特別授業
2018年11月4日 13:00

[映画.com ニュース] 日葡合作映画「ポルトの恋人たち 時の記憶」主演の柄本佑、アナ・モレイラ、舩橋淳監督が11月3日、東京・御茶ノ水のアテネ・フランセ文化センターで、映画美学校の特別授業「マスタークラス」を行った。
「ポルトの恋人たち」の公開に合わせて来日したモレイラ。第62回ベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟賞とアルフレッド・バウアー賞を受賞したポルトガル映画「熱波」(ミゲル・ゴメス監督)では若き日のヒロインを演じ、自身の短編監督作「ウォーター・パーク」も発表。一方、シネフィルで知られる柄本も、短編映画「ムーンライト下落合」(2017)を監督した。そんな2人の3作品を上映し、映画術について語り合った。
「ムーンライト下落合」はある秋、深夜のアパートで数時間を過ごすことになった友人2人(加瀬亮、宇野祥平)の会話劇。2人の何気ない会話から、少しずつ互いの「いま」が明らかになっていく……という約30分の短編で、2017年11月、東京・渋谷のユーロスペースで1週間限定公開され、連日満員になった。
柄本は「(主演映画の)『きみの鳥はうたえる』の撮影が延期になって、2016年9月のスケジュールがぽっかり空いた。そんなタイミングで、父の劇団・東京乾電池の加藤一浩さんの短編戯曲を読ませてもらった。具体的な絵が浮かんで、これは映画になると思ったのがきっかけ。友人の森岡龍に相談したら、『きみの鳥はうたえる』のプロデューサーの松井(宏)さん、監督の三宅(唱)さんに読んでもらえば、と言われ、一緒にやった」と明かした。

三宅、森岡が助監督を務め、撮影の四宮秀俊氏が参加。撮影前には丸1日かけてリハーサルし、16年9月中旬の2日間で撮りきった。「短編はいくつか撮っていたんですが、ずっと、映画は撮りたいと思っていた。6月から準備して、3か月のお祭りみたいな感じで、一気にやった」と話した。
一方のモレイラの監督作は、90年代に起こった幼い子どもの水難事故にインスパイアされ製作した17分の短編。舩橋監督は「どちらも少しずつ物事が明らかになっていく“スローエクスポージャー”という手法で、似ていると思った」。モレイラも「(柄本の作品は)明暗のコントラストがはっきりしていて、窓の外を見るシーンなどはとても映画的だと思いました」などと話した。
そんな2人が出演した「ポルトの恋人たち」は18世紀のポルトガルと21世紀の日本を舞台に、柄本、モレイラ、中野裕太がそれぞれ1人2役に挑んだ異色ラブミステリー。異なる2つの場所、時代を舞台に、乗り越えられない境遇、境界線によって引き裂かれ、その挙げ句に恋人を殺害された女が復讐するという物語だ。
話題は日本とポルトガルの撮影の違いにも。柄本が「ポルトガルの人たちはおおらかで、朝集まっても、コーヒーを飲んだり、サンドイッチを食べたりしてから、ゆっくり撮る。スタイルを崩さずとも、熱を込めて、同じ力量でやってくれた」と話すと、モレイラは「私はポルトガル人ですから、夕ご飯も食べたい。それがいい仕事になると思っている。日本で撮影したときに方法が違うと思った。でも、私は俳優なので、その場その場で合わせていかないといけないと思っている。すごくいろんなことを学びました」と振り返っていた。
「ポルトの恋人たち 時の記憶」は、11月10日公開。
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