テロで肉親を亡くした青年と少女の希望描く「アマンダ」監督、「今のパリを映したかった」
2018年10月27日 20:55

[映画.com ニュース] 第31回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品されたフランス映画「アマンダ(原題)」が10月27日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、来日したミカエル・アース監督、プロデューサーのピエール・ガイヤールが会見した。
パリで複数の仕事を掛け持ちして生計を立てる青年ダヴィッドがある日、テロで姉を失い、残された姪(めい)のアマンダの養育者となる。悲劇を乗り越えようとする家族の愛と再生の物語。
パリでのテロ、現代の家族関係、若者の恋愛など、さまざまな要素が盛り込まれた作品だ。アース監督は「普段は撮りたいものを直感的に考えますが、今回は複数の出会いや出来事があり、企画した作品です。美しさ、もろさ、テロの悲劇、そしてエネルギッシュな今のパリを映したかったのです。また、若者と子どもがテロという悲劇を経て、互いに寄り添っていくことや、父性について、そしてテロの乗り越えたその後も描きたかった」とテーマを説明する。
全編にわたり見事な演技を見せている、アマンダを演じた子役のイゾール・ミュルトゥリエのキャスティングについて問われると「演技経験のある子役を対象にした通常のオーディションのほか、学校から出てくる子どもを待ち受けてチラシを渡す“ワイルドキャスティング”と呼んでいる方法をとり、大勢の子どもに会いました。イゾールは体育の習い事から出てくるときにチラシを渡した子」と答え、「彼女は子どもっぽさがある一方で、思考が成熟しており、シングルマザーに育てられている少女を演じられる理想的なキャラクターでした。バンサン(・ラコスト)とも非常に良い関係を築けました」と振り返った。
本作のために、英国のロックバンド「パルプ」のジャービス・コッカーが楽曲を提供していることについては「僕はパルプの大ファンなんです。彼にシナリオを送ったら、気に入ってくれ、作曲してくれました。映画の仕事をしていたおかげで、若いころからの夢を実現できました」と笑顔で語った。
第31回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ワン・バトル・アフター・アナザー
【個人的・下半期で最も観たい映画を実際に観たら…】期待ぶち抜けの異常な面白さでとんでもなかった
提供:ワーナー・ブラザース映画

ハンサム・ガイズ
【すっげぇ楽しかった超刺激作】激チャラ大学生が襲いかかってきて、なぜか勝手に死んでいきます(涙)
提供:ライツキューブ

吉永小百合“ベスト主演映画”TOP5を発表!
【出演123本の中から、1位はどの作品?】そして最新作は、生きる力をくれる“集大成的一作”
提供:キノフィルムズ

スパイによる究極のスパイ狩り
【前代未聞の心理戦】辛口批評サイト96%高評価、目を逸らせない超一級サスペンス
提供:パルコ

レッド・ツェッペリン ビカミング
【映画.com編集長が推したい一本】むしろ“最前列”で観るべき奇跡体験! この伝説を人生に刻め!
提供:ポニーキャニオン

酸素残量はわずか10分、生存確率0%…
【“地球で最も危険な仕事”の驚がくの実話】SNSで話題、極限状況を描いた超高評価作
提供:キノフィルムズ

なんだこの映画は…!?
「マトリックス」「アバター」など数々の傑作は、このシリーズがなければ生まれなかった――
提供:ディズニー

宝島
【超異例の「宝島」現象】こんなにも早く、心の底から“観てほしい”と感じた映画は初めてかもしれない。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント