「クワイエット・プレイス」に隠された裏テーマとは? 監督が明かす
2018年9月20日 22:30
[映画.com ニュース] 低予算ながら全米で大ヒットを記録したホラー映画「クワイエット・プレイス」の本編映像が公開された。
本作は、音に反応し人間を襲う“何か”によって荒廃した世界を舞台に、「音を立てたら、即死」という状況を生き抜く1組の家族の緊張感あふれるサバイバルを描く。「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエミリー・ブラントが一家の母親で出産を控えるエヴリンを演じ、実生活でブラントの夫であるジョン・クラシンスキー監督が劇中で夫のリーに扮している。
映像は、必要な品を手に入れるため、荒廃した街にやってきた一家の姿から始まる。末っ子が店内で見つけた飛行機のおもちゃを持ってくるが、音が出ると気づいたリー(クラシンスキー)はそっとおもちゃを取り上げ、内蔵された電池を外す。寂しそうな末っ子を見かねた姉のリーガン(ミリセント・シモンズ)がこっそりおもちゃを返すと、末っ子は家族に隠れてまた電池を手にしてしまうという、一家の行く末を不安にさせるシーンになっている。
本作では、ホラー映画であると同時に“家族”の物語も丁寧に描かれ、クラシンスキー監督とブラントは、最初に脚本を読んだとき「親になることを暗示的に描く寓話」だと感じたという。
クラシンスキー監督は「大きく存在する寓意は、いつかは子どもたちを外の暗く深い森へと出さなければいけないときがくる、ということだ。この映画で家族を襲う“何か”のようなものが外の世界にはいるものだ」と説明し、幼少期に母親から「自分のいる状況や環境をちゃんと把握していなさい」と教えを受けたことを明かす。
2児の母であるブラントも「新生児というのは、本当に全てが怖いものよ。ミルクをあげていないときだって起きていた。ベッドの横に顔を埋めて『オーケー、ちゃんと子どもは息をしている』って確認し続けるの。一晩中、起きていたわよ。それを今はやらずにすんでいる。ちゃんと子どもたちは生きていて、うまくやっている」と自身の経験を語っている。
「クワイエット・プレイス」は、9月28日から全国で公開。