中野量太監督、“認知症”の新たな側面描く 中島京子著「長いお別れ」映画化
2018年9月13日 11:00

[映画.com ニュース] 「湯を沸かすほどの熱い愛」(2016)が数多くの映画賞に輝いた中野量太監督が、直木賞作家・中島京子氏による小説「長いお別れ」を映画化することがわかった。認知症を患った父親と、献身的に支える家族の7年間を描いた感動作で、中野監督は「認知症を扱った映画としては、今まで見たこともない作品になると思います」とコメントを寄せている。
認知症を患い、日々“父”でも“夫”でもなくなっていく元中学校校長の昇平と、どんな時も献身的な愛情を絶やすことのない母・曜子、そして人生の岐路に立たされる2人の娘、芙美と麻里。彼らは失われていく父の記憶のなかに、家族の誰もが忘れかけていた、ある“愛しい思い出”が息づいていることを知る。
原作は「小さいおうち」で第143回直木賞を受賞した、中島氏の同名小説。認知症を患った自身の父との実生活を、あたたかくも切ない筆致でつづり、第10回中央公論文芸賞、第5回日本医療小説大賞も受賞した。
メガホンをとるのは、初長編映画「湯を沸かすほどの熱い愛」で余命2カ月の女性の生き様をスクリーンに刻印し、人の尊厳や愛の在り処を描き続けてきた中野監督だ。認知症を“悲しい病”としてではなく、ユーモアを交え“別れの時間”と再定義し、これまでにない新たな家族の物語を創出する。
オリジナル脚本にこだわってきた中野監督だが、「『長いお別れ』は、僕にとって初の原作を元にした映画になります。この本を読んだ時、オリジナル脚本へのこだわりを簡単に捨てられました」と語る。その理由として「それくらい撮ってみたいと思えたし、僕の頭のなかで面白くなる想像が、どんどん膨らみました。アルツハイマー型認知症を患った父を持つ家族の話なのに、何度も笑って、何度も優しい気持ちになって。僕が描きたい家族の映画が、そこにありました」と説明し、「納得の脚本に仕上がりました。そこに素晴らしい俳優陣が集まってくれました。認知症を扱った映画としては、今まで見たこともない作品になると思います。ずっと家族を映画で描いてきた僕の、また一歩進化した最高傑作を目指します」と意気込んだ。
さらに原作の中島氏は、「認知症と聞くと、年老いた親が壊れていってしまうと身構える方が多いと思うのですが、発症してからが長いこの病気と向き合う時間は、ただつらいだけの日々ではなく、涙もあれば笑いもあります。家族にとっての大事な『別れの時間』だと、私は思っています」とし、「映画のなかで、素晴らしい俳優さんたちが、どんなふうに演じてくださるのか、いまからとても楽しみにしています」と思いを込めた。
「長いお別れ」はテレビ東京55周年記念作品として製作。撮影は8月末~9月中に行われ、公開は2019年内を予定している。なおキャストは、後日発表される。
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