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アヌシー受賞仏アニメ「手をなくした少女」監督 「この世界の片隅に」「かぐや姫の物語」との共通点を語る

2018年7月10日 12:30

セバスチャン・ローデンバック監督(右)と片渕須直監督「大人のためのグリム童話 手をなくした少女」

セバスチャン・ローデンバック監督(右)と片渕須直監督
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[映画.com ニュース]2016年のアヌシー国際アニメ映画祭で審査員賞と最優秀フランス作品賞をダブル受賞した「大人のためのグリム童話 手をなくした少女」の先行上映会が7月9日、東京・ユーロスペースであり、セバスチャン・ローデンバック監督と「この世界の片隅に」の片渕須直監督が対談した。

19世紀初頭に書かれたグリム童話に初版から収録されている民話「手なしむすめ」を長編アニメーション映画化。新鋭ローデンバック監督が、ひとりですべての作画を担い、「クリプトキノグラフィー」と呼ぶ独特の映像表現手法でアニメ化した。

ローデンバック監督は、「この世界の片隅に」と本作の共通点を「物語も時代も違いますが、共に主人公が少女で、彼女たちが社会的な抑圧で、行きたいと思っていた場所ではないところに行くことになる物語」「主人公の少女がどちらも、手をなくしてしまうという共通点がありますが、それ以上に、アニメーションという表現方法をフルに使って人間という営みを深く描いています」と分析し、「デッサンも演出も非常に繊細。本当の意味での映画に立ち会っているという感動があった」と感想を語った。

片渕監督は、ローデンバック監督の作品について「こんなに自由なアニメーションを生み出せるのかと驚きました。新しい風を吹き込んでくれた」と感想を述べ、「まず、一人で作っているということが衝撃だった。絵を一人で描いて、動きも一人で作っている。できるだけ早く描こうと思ってあのスタイルになったということにびっくりした」と独特の作風を褒め称えた。

それを受けたローデンバック監督は、「自由な作品と仰っていただきましたが、本当に自由に作れる状況でした。それは、貧乏だったから自由でいられたのです。プロデューサーもいませんでしたし、私にプレッシャーをかけるものが何もなかったのです」と明かした。

さらに、「私たちの作品と高畑勲監督の『かぐや姫の物語』も含めて、このたった短い数年間に作られた3つの作品の共通点があるのは、なぜなのか自問自答しています。物語の中心に少女がいて、その少女が社会的な制約のある状況を生きている、その中で自由な生き方を見つけるために、他の場所へ行き自由を求める。そして、(3作とも)アニメーションを作る全く新しい方法を発明していて、それが作品の中心を成していることに驚いています」と語った。

大人のためのグリム童話 手をなくした少女」は8月18日から東京・ユーロスペース、8月25日より大阪のシネ・リーブル梅田で公開。全国順次公開。

(映画.com速報)
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