染五郎と團子が“父の日”に自身の父を語る
2018年6月18日 07:30
[映画.com ニュース] 歌舞伎俳優の市川染五郎と市川團子が6月17日、シネマ歌舞伎「東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖」を上演中の東京・築地の東劇で舞台挨拶を行い、「父の日」にちなみ、父・松本幸四郎&市川中車(香川照之)について語った。
同作はお伊勢参りから帰ってきた弥次郎兵衛(幸四郎、当時=市川染五郎)と喜多八(市川猿之助)がアルバイト先の歌舞伎座で起こった事件を解決するという“やじきた”初のミステリー。染五郎と團子は劇中、親子共演を果たした。
「澤瀉屋!」「高麗屋!」の掛け声が飛ぶ中、登場した2人。早速、自身の父について聞かれると、染五郎は「変な人です。ポテトチップスは野菜と言っているけど、ポテトチップスは野菜ではない。ほかにも数え切れないくらい、変なところがある」。團子は昆虫マニアで知られる父について、「昆虫に侵食されている人です。家では洗面所、リビング、台所にも昆虫の本が置いてあるんです。ずっと昆虫ばっかり見ていて、お父さんのことが思い浮かばない」と話した。
父子共演については「とにかく宙乗りが好きなんだな、と。とにかく回りたいというのが伝わってきました。そこは変ではないです、自分も宙乗りはしたい。挑戦という言葉が似合う役者だなと思います。高麗屋は代々挑戦している家なので、それを受け継いでいて、すごい」(染五郎)、「実際、その場で共演したのは初めてでした。すごいな、と思いました。こないだ、『ゆれる』という映画を、アマゾンプライムビデオで見たんです。感情を露にしていて、演技は本当にすごいなと思います」(團子)。
2人は歌舞伎座で8月9日から27日まで行われる「八月納涼歌舞伎」に出演予定。「東海道中膝栗毛」の第3弾では、幸四郎、猿之助、染五郎、團子の4人が宙乗りをすることが話題に。染五郎は「去年、猿之助さんが宙乗りをしているところを見て、2人で『いつかしたい』と言っていたので、うれしかった。第1弾、第2弾はまったく違う内容になったので、今回はどんなストーリーになるのか楽しみ。“やじきた”はずっと続いているものなので、毎年どんどん成長した感じを見せられれば」。
團子も「自分の人生の中でもかけがえのない作品かなと思っています。4人が同時に宙乗りするのは史上初と聞いています。初めての宙乗りで、それをさせていただくのはすごくうれしい。憧れだったので、早い年にやらせていただくというのは非常にありがたいです。見てくださった人が全員よかったなと思えるような芝居をやりたい。稽古からアドバイスを吸収したい。ちょっと声の(トーン)も落ちているので、もうちょっと大人っぽい芝居を見せたい」と意気込んだ。
染五郎は父の日にあわせて、カードを贈ったそうで「いつもありがとう。これからもお芝居を教えてください、と書きました」。一方の團子は「書いていないです」。司会から一言を促されると、「これからもよろしくお願いいたします」と話していた。
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