佐野慈紀「ピッカリ投法」は野茂の後押しで誕生!?「飛ばしたらええねん」
2018年5月16日 13:00
[映画.com ニュース] 映画「ガチ星」の「戦力外ナイト」と題したトークイベントが5月15日、都内で行われ、江口カン監督、主演の安部賢一に加え、プロ野球・近鉄などで活躍した佐野慈紀、元横浜(現DeNA)の高森勇旗が出席した。
戦力外通告を受けたプロ野球選手が、崖っぷちからの再起を懸け競輪選手を目指すストーリーに、戦力外通告を受けた経験を持つ佐野と高森は感じ入った様子。佐野は、「何度も酒やたばこに逃げるというのはよく分かる。リアルにガンガンきて怖い。ちょっと手が震えています」と苦笑いだ。
現役時代は“ハゲ魔神”の異名を取り、振りかぶった際に帽子を飛ばす“ピッカリ投法”で有名に。ユニフォームの袖が帽子のツバに当たってずれたことで生まれた偶然の産物だが、今の形になったのは野茂英雄(元ドジャースなど)の「飛ばしたらええねん」のアドバイスだったことを明かし、実際にやってみせ会場を沸かせた。
一方、佐野をはじめ川上憲伸(元中日など)、石井琢朗(元横浜など)らにインタビューした著書「俺たちの『戦力外通告』」を刊行した高森は、「24歳でクビになったから体力がめっちゃあって、やりたいことはいっぱいあったけれど、どうしたらいいか分からなかった」と自身の体験を披露。映画については、「主人公が、最後まで金のロレックスを外さなかった。あれはよく分かる」とマニアックな視点で言及した。
「選ばれなかったら(俳優を)やめよう」という決意を持って主役を勝ち取った安部は、「奇跡的な出合いがあり、周りの支えもあって続けられた。すべてをぶつけた作品です」とアピール。「実はずっと野球をやっていて、父が競輪選手だったので目指したこともあるんです」という主人公とのリンクに、佐野と高森は「えーっ、すごっ」と感嘆の表情だった。
「ガチ星」は、5月26日から全国で順次公開。