インターセックス漫画家の日常を映すドキュメンタリー「性別が、ない!」7月28日公開
2018年4月16日 18:00

[映画.com ニュース]漫画家・新井祥氏の視点を通じて、セクシュアル・マイノリティの世界を活写するドキュメンタリー映画「性別が、ない!インターセックス漫画家のクィアな日々」が、7月28日から東京・渋谷アップリンクで公開されることが決定。あわせて「男でもない、女でもない何か――。『幸せに死んでやるぜ…死ぬまでのショーです』」というコピーが添えられたポスタービジュアル、場面写真がお披露目された。
新井氏は、セクシュアリティについて悩む若者たちから圧倒的な支持を得る“インターセックス漫画家”だ。“インターセックス”とは、男女どちらかで統一される性器や性腺、染色体の性別があいまい、もしくは一致しない疾患で、2000~4500人に1人の割合で生まれる。30歳まで女性として暮らし、染色体検査で“インターセックス”と判明した新井氏は、男性でもなく、女性でもない何かと性自認し、自分の体に起きた劇的な体験をエッセイ漫画として発表している。
同作の内容は、新井氏と、ゲイの美青年・うさきこう氏の心の交流を縦軸に、周囲のLGBTの人たちとの交流にも焦点を当てる。離婚を経験し、東京から名古屋へと引っ越し、専門学校の非常勤講師となった新井氏は、そこで出会ったうさき氏をアシスタントにして、同居生活をスタート。そして出会いから10年、うさき氏が漫画家としてデビューを果たし、ゲイであることをカミングアウトした。カメラが彼らの生活に密着し、新井氏の心の奥底を照射するとき、2人の関係は思わぬ方向へと舵を切る。
メガホンをとったのは、現代美術家・会田誠氏に迫ったドキュメンタリー「駄作の中にだけ俺がいる」を撮り上げた渡辺正悟監督。ナレーションを小池栄子が務める。本作を鑑賞した小島慶子氏は「LGBTという言葉が広まる一方で、セクシュアル・マイノリティの総称のように使われ、性の多様さや複雑さを覆い隠してしまうことも。人の数だけ体があり、誇りや悩みや喜びがあることを丁寧につづる作品です」と感想を述べ、トランスジェンダー活動家・杉山文野氏は「ある人は僕を『男』だと言い、ある人は『女』だという。時に『トランスジェンダー』と呼ばれ、時に『性同一性障害』と呼ばれる。どこにもいるはずのない『みんな』によって自分ではない『誰か』にされてしまわないように」とコメントを寄せている。
「性別が、ない!インターセックス漫画家のクィアな日々」は、7月28日から東京・渋谷アップリンクで公開。
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