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CIAが内容をチェックしていた!?「レッド・スパロー」の裏側を元スパイの原作者が解説

2018年4月6日 15:00

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原作者のジェイソン・マシューズ氏(写真右)
原作者のジェイソン・マシューズ氏(写真右)
(C) 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

[映画.com ニュース] ジェニファー・ローレンスが、体当たりの演技でスパイを熱演した「レッド・スパロー」(公開中)の特別映像が、公開された。元CIA局員という異色の経歴を持つ原作者ジェイソン・マシューズ氏が登場し、作品の裏側を解説している。

事故で夢を絶たれたバレリーナのドミニカ(ローレンス)が、ロシア政府が極秘裏に組織したちょう報機関の一員となり、捜査対象を自らの美貌で誘惑する心理操作に秀でたスパイ「スパロー」として暗躍する。

マシューズ氏は、「私の経験を基に書き上げた小説で、冷戦時代のスパイ技術が満載だ。ソ連(現ロシア)のスパイ技術は非常に高く、実に見事な手段で人々を恐怖に陥れていたよ」と語る。映像中にも登場する“スパイ訓練所”は実際にあったといい、「この施設についての情報を見つけるのは非常に大変だったが、実際にヴォルガ川の岸辺、カザンという街にその学校はあった」と証言。そこでは、ターゲットとなる捜査官をゆするため、若い女性たちに“どうやって男性を自分の虜にするか”を教え、情報を聞き出す会話の方法とハニートラップの技術を教えていたという。

劇中には、情報を持ち出すためのツールとしてフロッピーディスクが登場する。USBメモリやSDカードが主流の現代においては、一見違和感を覚えるが「フロッピーディスクは目立つため、容易に持ち出したり持ち込んだりが難しい。それがセキュリティの面から考えると逆に安全で、CIAではフロッピーディスクの方が良いとされているんだ」とれっきとした理由があるとのこと。原作の執筆においては、「キャラクター1人ひとりにモデルがいる訳ではなく、私の知っている人や住んでいた場所など、色々な情報をミックスしてコラージュ的に作った。実際に“情報源が分からないか”“さまざまな手法がバレないか”など、内容のすべてをCIAがチェックしているよ」と驚きの舞台裏を語っている。

マシューズ氏は、スパイの実態についても言及。「皆さんが想像するスパイは、カーアクションを見せ、銃を撃ち、美しい女性を口説いているイメージだと思う。しかし実際のちょう報員の生活は非常に地味で、約90パーセントのちょう報員はオフィスでレポートを作成しているんだ」と述べた。

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