毒とユーモアで人間の本性を描く カンヌ最高賞「ザ・スクエア」ビジュアル&特報
2018年1月23日 11:15

[映画.com ニュース]第70回カンヌ国際映画祭の最高賞、パルムドールを受賞した「ザ・スクエア 思いやりの聖域」の特報映像とビジュアルが公開された。
「フレンチアルプスで起きたこと」のリューベン・オストルンド監督の長編第4作で、美術界で成功したキュレーターが遭遇する様々なハプニングを通じ、他者への無関心や欺瞞、階層間の断絶といった現代社会の問題を、美しい映像と辛辣なユーモアで浮かび上がらせる物語。第90回アカデミー賞外国語映画賞のショートリストにもノミネート、ヨーロッパ映画賞では6部門を受賞した。
このほど公開されたビジュアルは、主人公クリスティアンとその娘が、「ザ・スクエア」を覗き込む場面を切り取り、特報では、フランスのエレクトロ・デュオ“ジャスティス”の楽曲をバックに「正義を下す!」と不穏に叫ぶ男、取り乱した様子でマンションのポストに何かを投函するクリスティアン、「僕と家族に謝れ!」と怒鳴る少年、謎の半裸男性など、クリスティアンが予期しない大騒動に巻き込まれていく姿を垣間見ることができる。
洗練されたファッションに身を包み、バツイチだが2人の愛すべき娘を持ち、順風満帆のキャリアを築いてきた現代美術キュレーターのクリスティアン。彼は次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示とすると発表する。その中では「すべての人が公平に扱われる」という「思いやりの聖域」をテーマにした参加型アート。だが、ある日、携帯と財布を盗まれたことに対して彼がとった行動は、同僚や友人、果ては子供たちをも裏切るものだった。
「ザ・スクエア 思いやりの聖域」は4月28日から、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、立川シネマシティほか全国順次公開。
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