町山智浩&水道橋博士、小林勇貴監督を激賞「日本のスコセッシ!」

2017年11月29日 23:50

小林勇貴監督を激賞
小林勇貴監督を激賞

[映画.com ニュース] 間宮祥太朗が主演を務めた、小林勇貴監督の商業デビュー作「全員死刑」のスペシャルトークイベントが11月29日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で行われ、小林監督と映画評論家の町山智浩氏が出席した。さらに町山氏と親交の深い水道橋博士も飛び入り参加。町山氏と博士は、「彼の映画には1分1秒たりとも無駄なショットがない」などと本作の魅力を力説し、弱冠27歳の新鋭監督の手腕を称えた。

孤高の遠吠」で注目を集めた小林監督が、2004年に福岡県大牟田市で発生し、被告である家族4人全員に死刑判決が下った強盗殺人死体遺棄事件を映画化。死刑囚として獄中にいる次男の手記をベースにした書籍「我が一家全員死刑」を原作に、未だその真相が解明されていない凶悪事件を描く。

町山氏は、開口一番「音楽がすごいですね!」と絶賛。さらに「画面のすみずみまで考えている。例えば『Super Tandem』で、カーアクションがはじまる瞬間に、きゃりーぱみゅぱみゅの『にんじゃりばんばん』が流れるんですけど、『これからあなたの知らないものを見せてあげる』という歌詞に入ると、バーンとアクションが始まる。歌詞が完全に画面と連動している」と話すと、小林監督は「起きた出来事とかける音楽は連動させたいと思って考えています」と説明した。

小林監督といえば、映画のキャストとして本物の不良たちを起用するという大胆な演出で、映画界を驚かせたことで知られているが、過去作には小林監督の実の母も出演している。町山氏が「出てくる女の人がみんな強い」「どの映画もお母さんの影がありますよね」と指摘すると、小林監督は「そういう女の人しか知らないんですよ(笑)。お母さんがそういう人だということも大きくて。すぐボコボコにする人(笑)」と暴露。町山氏は過去作「NIGHT SAFARI」を例にあげ、「お母さんが不良をしめちゃう映画がありましたよね。あれを見ていて『グッドフェローズ』を思い出した」と巨匠マーティン・スコセッシ監督作を連想したことを明かした。

撮影手法に関しても、町山氏は「ものすごく計算されていて、勢いで撮っているのではない。カメラの位置も全部そうでしょ? 高さに差をつけていたり」と熱弁。小林監督が、「『全員死刑』だと、上下関係の話にしたかったので、一番有利な人が大きく見えるように撮った」と話すと、「言葉じゃなくて映像で語っていた」と深く頷いていた。

本作は、町山氏が年間ベスト1の映画を決める「町山大賞」に選ばれ、この日は同賞の授賞式も行われた。町山氏は「不良の人を使って撮ったというところばかりが報道されていますが、実はあらゆる細かいところに映画の知識の裏付けがある。しかも、今までの映画で見たことがない音楽の使い方。しかもお母さん子ということで(笑)、日本のマーティン・スコセッシの誕生だと思いました!」と激賞。博士も「暴力の横に笑いがあるのは、たけしさんが描いた世界観だし、スコセッシのなかにある世界観」「今の邦画はぬるま湯の幼稚な恋愛ばかり見せられるじゃないですか。こういう映画をなぜ見ないのか!」と猛プッシュした。

止まない称賛の声を受け、小林監督は「『全員死刑』は全カット全シーンにいろんな仕掛けを込めた。全力を出して撮った。これからもそうやって撮り続けるので日本のマーティン・スコセッシを! 小林勇貴監督を! よろしくお願いします!」と拳を振り上げ、さらなる飛躍を誓った。

(映画.com速報)

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