宮崎あおい「怒り」での苦悩明かす「何でやろうと思ったんだろう」
2017年11月1日 16:00

[映画.com ニュース] 第30回東京国際映画祭の「Japan Now 銀幕のミューズたち」部門で11月1日、宮崎あおいが出演作「怒り」(2016)の上映後に、李相日監督とティーチインに臨んだ。
同作は昨年の同部門でも上映されたが、李監督は「去年は森山未來と一緒だったのでどこか殺伐としていたけれど、今年は華があっていい」と話すと会場は爆笑。宮崎は、「皆さんといろいろなお話ができればと思います」と観客に呼びかけた。
殺人犯の可能性がある3人の男に関わった人々の葛藤を描くミステリーで、興収16億1000万円のヒット。宮崎は渡辺謙の娘で、精神的に不安定な愛子という役どころで、「今思うのは、監督との出会いやお父ちゃん(渡辺)との出会いが大きかった。謙さんの存在感を現場で感じ、監督ともいろんな話をした記憶が大きな財産になっていると思います」と満足げに振り返った。
だが、「全く自分とは違う人間で自分の中にいる気がしなかったので、撮影に入る前はすごく悩みました。どうしよう、現場に入るのが怖い。何でやろうと思ったのかも分からなくなって、リハーサルでもつかめる実感がなかった」と苦悩を告白。衣装合わせで出できた小道具の花の髪飾りがきっかけになったそうで、「こういう子なのかなという部分があって、自分でこうしようというより周りがつくってくれた環境に身を置くことで、一緒につくっていった感じです。こうやろうと思ったことは、監督から全部ダメ出しされるので」と冗談交じりに明かした。

対する李監督は、「生き方や考え方は違うが、一番つながっていてほしいところはつながっていると思ったのであまり心配はしていなかった」と信頼していた様子。その上で、「本人が逃げないことが大事だった。(ロケ地)千葉から出られないように、ホテルで現場の往復だけにしようと皆で考えた」と、こちらもジョークで切り返した。
宮崎は撮影当時30歳で、30代の抱負を聞かれると「特に年齢は意識していなくて、先のこともそんなに考えないし過去も振り返らないタイプ。今できることをコツコツやっていけば、いい30代になるのかな。仕事でもほかのことでも、やったことのない新しいことにどんどんチャレンジしていきたいですね」と意欲。李監督も、「宮崎あおいの口から、チャレンジという言葉が出るのがすごい。僕も作り手として、自分にのしかかってくるものが強くなる年代だった。やったことのないものって何だろうと思うが、楽しみです」と期待を寄せていた。
第30回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
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