斎藤工&板谷由夏、新海誠監督の「リアリティを追求しすぎない」美学に感嘆
2017年10月28日 23:57

[映画.com ニュース] 開催中の第30回東京国際映画祭で10月28日、新海誠監督作品を一挙上映するオールナイトイベント「WOWOW映画工房300回&『君の名は。』初放送記念 新海誠オールナイト in 東京国際映画祭」が催され、同番組のMCを務める斎藤工、板谷由夏、映画解説者の中井圭らが、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで公開収録&トークイベントを行った。
斎藤と板谷は、「君の名は。」の美術監督を務め、新海監督の初期作品から製作に携わる渡邉丞氏と、「新海誠展」の総監修を手掛けた落合千春氏をゲストに招き、新海監督作品の美術の美しさについて語った。
斎藤は多くの国と地域で「君の名は。」が上映されていることに触れ、「美術が評価されているところがかなりあると思う。日本のアニメーションの細部の、写真のような美しさを渡邉さんが担っていると言っても過言ではない」と尊敬の眼差し。渡邉氏は、細部へのこだわりとして「写真を撮るロケハンをする」と話す一方で、「アニメなので、あまりリアリティを追求しすぎるのも、新海さんのなかではそうではないと。あまり類型的なものにはして欲しくないという狙いはあります」と新海監督の独自の美学を明かした。
これに落合氏も同意し、「ロケハンはするんですけれど、その通りには描いていないんです。よく皆さんに『秒速5センチメートル』と同じところの桜を撮りたいと言われるのですが、(劇中に)出てくる場所に桜は、実際にはありません。あの住宅街に桜を付け加えたらより素敵になるだろうなというのを、監督がイメージして描いている」と実作業の様子を披露。これに斎藤と板谷は、感嘆の声を漏らし聞き入っていた。
また、この日は同番組が支援するNPO法人「World Theater Project」が取り組んでいる企画「世界の子どもたちに届けるクレイアニメの制作」から誕生した短編「映画の妖精 フィルとムー」が、世界初公開された。監督を務めた秦俊子と、「World Theater Project」代表理事の教来石小織氏が番組MCの3人とともに上映を見守り、完成の喜びを分かち合った。
同作のストーリー原案を担当した斎藤は、「途上国で上映したときに、映画というもの自体を知らない子どもたちにとって、この映像がどう映るんだろうと思った。自分にとっての映画って何だろうと思ったときに、(劇中の)列車の窓から色んな景色が映画になっていくのとすごく似ていて、魔法の窓だなと思った。それ自体が、この『フィルとムー』に宿ったらいい。これから届けるところに力を入れていきたい」と気持ちを新たにしていた。
「君の名は」は、11月4日午後8時からWOWOWシネマでテレビ初放送。第30回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
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