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新世代のフレンチノワール「汚れたダイヤモンド」新鋭アルチュール・アラリに聞く

2017年9月15日 16:00

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次回作は元陸軍少尉の小野田寛郎氏の物語を映画化する
次回作は元陸軍少尉の小野田寛郎氏の物語を映画化する

[映画.com ニュース]フランスのアカデミー賞と言われるセザール賞で主演のニール・シュナイダーが新人男優賞を受賞したほか、フランス映画批評家協会賞で第1回作品賞を受賞するなど、本国で高い評価を得たフレンチノワール「汚れたダイヤモンド」が9月16日公開する。俳優出身でこれが初長編監督作となるアルチュール・アラリ監督が来日し、作品を語った。

パリで強盗に明けくれるピエールは、音信不通だった父が死んだことを知らされる。ベルギーのアントワープでダイヤモンド商家に生まれた父は、ダイヤの研磨作業中に事故で手先を失い、その影響で精神を病んで死んだ。父のみじめな最期を思い、一族の長として父を追いこんだ伯父ジョゼフに対する復讐を決意したピエールは、パリからアントワープへ向かうが、ダイヤモンドに触れたことで父から受け継いだ血が騒ぎ、さらなる悲劇を生む。

主人公の抗えない運命と悲劇を描いた、オリジナリティ溢れる力強い物語だ。「まず、ジャンル映画の企画があったので、父親の復讐を描く家族の物語を撮りたいと思ったのです。家族にとって貴重なものを盗む、そういった強盗事件事件を思いつきました。そこでまず最初に、スイスの高級時計を作る地域に向かったのですが、その後知人にベルギーのアントワープがダイヤ商人街だということを聞き、そのアトリエを見たところ何かドキュメンタリータッチで物語を作れると考えたのです。そこに様々な人間関係を構成していきました」

独創的な映像表現も見どころのひとつ。フランスの新世代監督の旗手として知られるギョーム・ブラック監督作や、「あさがくるまえに」で撮影を担当した兄のトム・アラリがカメラマンを務めた。「いつも絵コンテを描くわけではありませんが、詳しいカット割を、撮影1カ月前から行います。すべてのショットのカメラの動きを決めるのです。最初、背景の美術が何もないところから、どういう演出をするかを具体的に決めてから撮影に入ります」

画像2(C)LFP‐Les Films Pelleas / Savage Film / Frakas Productions / France 2 cinema / Jouror Productions

祖父が俳優で舞台演出にもかかわるなど、映画に近い環境で育った。「幼い頃、兄と一緒に祖父の話を聞いていましたが、それが映画の道に進んだきっかけではありません。1990年に兄とパリのポンピドゥーセンターで行われていた、ワーナー・ブラザース映画の回顧展に行き、兄とふたりで映画を作ろうと決めたのです。15~6歳でスーパー8を使って撮り始め、その後短編のシナリオを書き始めました。その後はっきりと私が脚本と演出、兄が撮影という役割分担が出来ました」

自身もシネフィルで、巨匠たちの作品から影響を受けていると語る。「ジャン・ルノワールの影響を受けています。この作品の中でも、視線や演出など参考にした部分があリます。ほかには、ビンセント・ミネリエリア・カザンダグラス・サーク、アメリカの50年代のメロドラマです。とりわけ、ビンセント・ミネリの『肉体の遺産』はシナリオ、演出面で大きな影響を受けました。後はブライアン・デ・パルマアルフレッド・ヒッチコックなどです。常にヒッチコックの存在が近くにあり、無意識下の中に彼らの影響が見て取れると思います。冒頭のシーンはフィリピンのリノ・ブロッカからの影響です。監督の作品がひとつの私のアイデンティティとして作品に表れているのではないでしょうか」

次回作はオール日本人キャストで元陸軍少尉の小野田寛郎氏の物語を映画化、盟友ダビ・チュウ監督をプロデューサーに迎えカンボジアで撮影する予定だ。「シナリオは完成していますが、まだ資金集めの段階で、現在キャスティングを行っています。すべて上手く運べば2018年にクランクインの予定です」と明かした。

汚れたダイヤモンド」は9月16日から渋谷・ユーロスペースほかで全国順次公開。

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