戸田菜穂、念願のタッグだったホ・ジノ監督のべた褒めに照れ笑い
2017年6月5日 20:00
[映画.com ニュース] 「私の頭の中の消しゴム」のソン・イェジンが実在した大韓帝国最後の皇女・徳恵(トッケ)翁主を演じたスペクタクルドラマ「ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女」のプレミア試写会が6月5日、東京・神楽座で行われ、メガホンをとったホ・ジノ監督とキャストの戸田菜穂が舞台挨拶に立った。
日本統治時代、政略に巻き込まれ、わずか13歳で日本へ留学させられた大韓帝国の初代皇帝・高宗の娘である徳恵翁主。日韓併合という歴史の波にのまれた波乱の人生を、フィクションを交えながら描く。ホ監督が本作の着想を得たのは7、8年前に見た、徳恵翁主に関するドキュメンタリー番組だったという。「私は普段あまり泣かないのですが、38年ぶりに徳恵翁主が韓国に帰国した様子をとらえた映像を見て思わず涙が出ました」と告白。さらに「彼女を美化しすぎていないか」「英雄視しすぎていないか」と自身に問いかけつつ、実際の出来事とフィクションパートの割合を探りながら完成を目指したようだ。
「少女たちの羅針盤」(2011)以来、6年ぶりの映画出演となった戸田は、大韓帝国皇太子である英親王の妻・李方子という重要な役どころ。ホ監督作「八月のクリスマス」(98)の日本版リメイクに出演していた繋がりもあり、今回の参加は「夢のよう」と念願だった。また日韓合作ではなく、あくまで韓国映画の現場だったことから「『本番』という韓国語もわからない状態。心臓がバクバクしていました」と言葉の壁に悩んだが、「熱があってやる気のみなぎる現場だった」と充実の日々を送っていたようだ。
ホ監督は、戸田の魅力について開口一番「まずはとてもお美しいということ」とべた褒め。照れ笑いを浮かべる戸田にほほ笑みかけると、「優しい人柄も李方子を演じるという点にはぴったり。日本人キャストひとりきりという状態でも、みごとに現場に適応して、他のキャストから愛されていましたね。一緒にマッコリを飲んだことも」とベストキャスティングだったことを明かしていた。
一方、戸田が着目したのは、ホ監督とソン・イェジンの信頼関係だった。「『四月の雪』以来のタッグ。再びタッグを組む役者さんは初めてでした。撮影現場を自ら引っ張ってくれていて、息が合っていましたね」というホ監督の発言を補足するように「(ソン・イェジンの)ウェディングドレス試着のシーンで、2人がモニターを何度も何度も見ながら、意見を交わしていました。何回も撮り直しをされていて、その信頼関係が素晴らしいなと感じましたね」と語っていた。
「ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女」は、6月24日から東京・シネマート新宿ほか全国順次公開。
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