伝説のラッパー“2パック”の公認ドキュメンタリーに「それでも夜は明ける」監督
2017年5月29日 12:00

[映画.com ニュース] 第86回アカデミー賞作品賞に輝いた「それでも夜は明ける」のスティーブ・マックイーン監督が、伝説のラッパー、2パックことトゥパック・シャクールを描く長編ドキュメンタリー映画のメガホンをとることが明らかになった。
米Deadlineによれば、このほど2パックの遺産管理人トム・ワーリーが、母親アフェニ・シャクールが息子の遺作をリリースするために創設した会社アマル・エンターテインメントと契約を締結。ナイジェル・シンクレア(「ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years」)率いるホワイト・ホース・ピクチャーズ、ジェイソン・ジャクソン(「ニーナ・シモン 魂の歌」)とともに共同製作する公認ドキュメンタリーとなる。
1990年代半ば、米ヒップホップ界は東海岸のバッド・ボーイ・エンタテインメントと西海岸のデス・ロウ・レコードという2つのレーベルが衝突していた。これが裏社会を巻き込んだ大きな抗争に発展した結果、デス・ロウに在籍していた2パックは96年、ラスベガスで銃撃を受け25歳の若さで亡くなった。わずか5年のキャリアだったが、世界中で7500万枚以上のレコードセールスを記録。今年4月7日にソロのヒップホップ・アーティストとして初めてロックの殿堂入りを果たし、セレモニーにはスヌープ・ドッグやアリシア・キーズ、T.I.が出席した。
マックイーン監督はドキュメンタリー映画製作にあたり、「この伝説的アーティストの生涯とその時代を掘り下げることに、とても感激しているし興奮している。1993年に、私はニューヨーク大学のフィルムスクールに在籍していた。当時のヒップホップ・シーンの隆盛を覚えているし、共通の友人がいたから2パックと自分の世界が少し重なっていたことも記憶している。2パックほど強い光を放っていた人物がいただろうか。彼の家族と協力して、この素晴らしい才能をもつ男のありのままの物語を描くことを楽しみにしている」とコメントを発表している。
なお、2パックに関連した新作は複数あり、ベニー・ブーム監督、ディミートリアス・シップ・Jr.主演の伝記映画「All Eyez on Me(原題)」が、6月16日から全米公開される。また、2パックと、同じく銃弾に倒れたノートリアス・B.I.G.の殺人事件究明にあたった実在の捜査官を描く、ジョニー・デップ主演「ラビリンス(原題)」の製作も進行している。
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