松坂桃李&竹野内豊、蒼井優×阿部サダヲW主演作に参戦!共感不可能のクズ男役に
2017年3月21日 05:00
[映画.com ニュース] 松坂桃李と竹野内豊が、蒼井優と阿部サダヲがダブル主演する白石和彌監督作「彼女がその名を知らない鳥たち」に出演していることがわかった。松坂は蒼井&阿部、2人とも「薄っぺらい男」「救いようのない人物」を演じている。
真梨幸子氏、湊かなえ氏と並び、後味の悪いミステリー“イヤミス”作品を数多く生み出してきた沼田まほかる氏の同名小説を映画化。8年前に別れた男・黒崎を忘れられないクレーマー気質で自分勝手な女性・十和子(蒼井)は、15歳年上の男・陣治(阿部)と同棲中。地位もお金もない陣治を激しく嫌悪しながらも自堕落な生活を続けていたが、黒崎が失踪したという一報がもたらされたことで、十和子の日常が一変していく。
松坂は、高級デパートの時計売り場主任であり、十和子と不倫関係になる水島真に扮する。一見誠実そうに見えるが性欲のために行動する男という役どころで、松坂は「水島真と書いて、ペラペラぺラ男と読む。薄っぺらい男だと思いました」と語る。蒼井との初共演は「僕は映像作品で初めての濡れ場だったのですが、相手が蒼井さんというのはとても光栄でした」と振り返っている。
さらに竹野内は、十和子のかつての恋人であり、別離の際に体にも心にも残る手ひどい仕打ちをした黒崎役。自身の出世や保身のために女を駒として使うキャラなだけに、「救いようのない人物でしたので、役柄に対し共感出来る要素はひとつもなかったです」と話す。一方で、「初めて白石監督とお会いした時、役柄について相談したところ、『黒崎は最低で最高です!!』と意味不明な事を仰っていて、この人面白いなーと思いチャレンジしてみたくなったんです」と明かしている。
そんな2人に対し、白石監督は大満足のコメントを寄せる。「今ノリに乗ってる松坂さんに、これ以上ない軽薄な男の役をお願いしました。とても誠実に演じて頂き、薄っぺらい男が不思議と奥深く魅力的な人間になりました。クズはクズなんですが。松坂桃李、さすがです」と称賛し、「竹野内さんもいつもとは真逆な男の役でしたが、これほど最低なクズが似合うとは思いませんでした。編集で何度も見ながらニヤついてしまいました。私の映画に出てくるクズなキャラクターの中でも、断トツの酷い男です。それでもカッコイイ竹野内豊をスクリーンで見て頂けると嬉しいです」と呼びかけている。
また、村川絵梨、赤堀雅秋、赤澤ムック、中嶋しゅうの出演も発表された。「彼女がその名を知らない鳥たち」は、10月から東京・新宿バルト9ほか全国で公開。