激突!ハリウッドVSトランプ 舌戦50日間を総括 前編
2017年3月11日 12:00

[映画.com ニュース] ドナルド・トランプ大統領の誕生から3月10日で50日。昨年11月の当選時から、ハリウッドではアンチの嵐が吹き荒れていましたが、その勢いは増すばかり。今回は、ハリウッドVSトランプ騒乱の50日間におよぶ舌戦を振り返ります。
大統領就任式の前日、1月19日の夜。米ニューヨークのトランプ・ホテル前で、ドキュメンタリー監督マイケル・ムーアらが反対集会を開催しました。団結と抵抗を呼びかけたのは名優ロバート・デ・ニーロら。ついに、何が起こるか分からない「トランプ時代」が幕を開けてしまいました。
トランプ大統領が誕生した1月20日、シャイア・ラブーフがニューヨークの映像博物館で抗議のアートプロジェクトを始動。「HE WILL NOT DIVIDE US」(彼は僕たちを分断させない)と書かれた壁を、トランプ大統領の任期中24時間ノンストップでライブ中継するというクールな試みでした。ところが、ラブーフがトランプ支持者とモメて逮捕されたり、新会場で発砲事件が起きたりとトラブルの連続。プロジェクトは中断を余儀なくされました。だけどラブーフのことだから、きっと復活させるか新企画をブチかましてくれそう。
1月21日、トランプ大統領の女性蔑視や差別発言に抗議する「ウィメンズ・マーチ」が世界60カ国で実施。就任式の翌日とあって、首都ワシントンDCにはエマ・ワトソンやスカーレット・ヨハンソンらが駆けつけたんです。「愛の革命へようこそ」とスピーチしたマドンナが、「Express Yourself」で反トランプ節を炸裂させ、反対運動はますますヒートアップ!
次々と発行される大統領令の中でひときわ大きな混乱と反発をもたらしたのが、1月27日に署名された入国制限令。イスラム7カ国からの入国一時停止とシリア難民の受入れを停止するこの移民政策は、1月29日の米俳優組合賞授賞式で非難の的に。「ムーンライト」のマハーシャラ・アリをはじめ受賞者は、違いを受け入れることや団結の大切さを口々に訴えました。
トランプ大統領が制作総指揮を務めるリアリティ番組「アプレンティス セレブたちのビジネス・バトル」をめぐり、バトルぼっ発! 番組の元ホストであるトランプ大統領が2月2日、新ホストのアーノルド・シュワルツェネッガーに交代してから視聴率ガタ落ちで「大失敗」だとバッシング。すると、元カリフォルニア州知事のシュワちゃんは、「仕事を交換しないか? そうすれば、みんながまたぐっすり眠れるようになる」とナイスな提案で反撃します。ですが、その後も視聴率は低迷し、シュワちゃんが番組降板を表明。そこで終わればいいものの、なぜかTwitterでディスり合いがスタート。あれこれ言ってくるトランプ大統領に「それだけ俺のことが好きなんだろ」とラジオ番組で冗談めかしたシュワちゃんだけど、内心はらわたが煮えくり返っていることでしょう。
長寿コメディ番組「サタデーナイト・ライブ」の2月4日放送回で傑作コントが誕生。人気コメディ女優メリッサ・マッカーシーが、ホワイトハウス報道官のショーン・スパイサー氏をものまねし、支離滅裂な発言から大量のガムを飲み込むクセまでイジり倒したんです。トランプ大統領に「偽ニュース」呼ばわりされたCNNをはじめ、数々のメディアがこのコントを絶賛。笑いの力はあなどれません。
ますます加熱するハリウッドVSトランプの舌戦。明日は後半戦をお届けします。
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