ビスコンティ晩年の傑作「家族の肖像」デジタル完全修復版予告編
2016年11月21日 07:00

[映画.com ニュース] 2017年2月11日公開の生誕110年、没後40年を迎えたイタリアの巨匠ルキーノ・ビスコンティ監督の晩年の傑作「家族の肖像」(1974)デジタル完全修復版の予告編がお披露目された。
18世紀イギリスで流行した「家族の肖像」と呼ばれる家族の団欒画のコレクションに囲まれて、ローマの豪邸に一人孤独に暮らす老教授が、ある家族によって掻き乱されていく様を描く。バート・ランカスターが、ビスコンティ自身の肖像とも言うべき老教授を演じる。教授が強くひかれていく美青年コンラッドには、ヘルムート・バーガー。シルバーナ・マンガーノが、傍若無人な伯爵夫人に扮し、クラウディア・カルディナーレ、ドミニク・サンダが共演。美術のマリオ・ガルブリア指揮の下、すべてスタジオのセット内で撮影された。
本作は、イタリア・ローマを代表するラグジュアリーブランドのフェンディが、2013年にミラノ・モンテナポレオーネ通りに新旗艦店をオープンした際、映画界との長年の協力関係に敬意を表した特別プロジェクトの一環として制作された。
予告編では、ランカスター演じる老教授がコレクションする絵画の細部や芸術品であふれる室内の隅々までが美しく映し出され、若い出演者たちの生き生きとした表情も確認できる。また、ビスコンティの作品を音楽面で支えたフランコ・マンニーノによる、「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」(モーツァルト)などの名曲の数々が、映画の世界を華やかに彩っている。
「家族の肖像」デジタル完全修復版は、2017年2月11日から、岩波ホールほか全国で順次公開。
(C)Minerva Pictures
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