ミディ・ジー監督、「マンダレーへの道」はタイへ密入国した兄姉の話を映画化と明かす
2016年11月21日 22:45

[映画.com ニュース] ミャンマー出身で、台湾を拠点に活躍するミディ・ジー監督の「マンダレーへの道」が11月21日、東京・有楽町朝日ホールで開催中の第17回東京フィルメックスのコンペティション部門で上映され、ジー監督がティーチインを行った。
べネチア映画祭「ヴェニス・デイズ」部門で上映された本作は、ジー監督の長編劇映画第4作。貧しい生活をしていたリャンチンは、ミャンマーからタイへと違法で国境を越えようとする途中にグオと知り合う。バンコクでの生活が思うようにいかないリャンチンは、紡績工場で働くグオを頼り、同じ工場で働き始める。リャンチンの最終的な目的は偽造パスポートを得て台湾に移住することだが、グオの考えは別だった。
家族とともに16歳のときに台湾へ移住したというジー監督。「兄と姉がタイに密入国して生活費を稼いでいた、その話を映画にしました。この物語は2~30年前にもさかのぼれますし、今でもこのようなことが起きています」と物語の構想のきっかけとミャンマーの現状を話した。
劇中で登場人物たちが話す言葉は、雲南語と呼ばれるミャンマー版の中国語だそうで、「ミャンマーには500万人の中国系の人がおり、また300万人がタイに出稼ぎに行っています。そして、135の少数民族がいる国です」と説明した。
日本でもヒットした青春映画「あの頃、君を追いかけた」に出演した台湾のスター、クー・チェンドンの起用の理由は「ピュアな部分があったから」。ヒロインの女優ウー・クーシーとともに、農民の生活や工場労働者の働き方など、語学も含めて8~9カ月の役作りへの訓練期間を設けたそう。衝撃的なラストシーンについては、実際にミャンマーであった、出稼ぎカップルが起こした事件をモデルにしていると明かした。
第17回東京フィルメックスは、11月27日まで東京・有楽町朝日ホールほかで開催。
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