脱皮で若返る?日本原作が香港で映画化 監督が両国の絆語る
2016年10月26日 23:59

[映画.com ニュース] 第29回東京国際映画祭コンペティション部門出品作「シェッド・スキン・パパ」が10月26日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで公式上映され、脚本を兼ねたロイ・シートウ監督、ダブル主演したルイス・クーとフランシス・ン、共演のジェシー・リー、ジャッキー・チョイ、劇作家・佃典彦氏が会見を行った。
映画は、奇想天外な展開から香港の歴史と愛の物語を紡ぐ感動コメディ。落ちぶれた映画監督のティエン・リッハンが、母の死や借金、離婚問題に悩まされているさなか、認知症を患う父ヤッホンが脱皮して若返り始める。リッハンは、自分と同年代まで若返った父と触れ合うことで、家族のために尽くしていたかつての父を思い出す。佃氏の、第50回岸田國士戯曲賞受賞作「ぬけがら」を翻案した。
舞台演出家として活躍し、今作で映画監督デビューを果たしたシートウ監督は、「(東京に作品を持ってこられて)夢がかなったようです。まずは佃さんに感謝申し上げたい。彼がいなければこの物語はこの世になかった」と原作者で今作の脚本の初稿を手掛けた佃氏に最敬礼。さらに、「この映画を作っていくうちに日本と中国の文化がどんどん融合されてきて、我々アジア人は共通しているものを持っていると実感しました」と日本とのつながりを笑顔で語った。
これを受けた佃氏も、「信じられない気持ちでいっぱいです。ロイは僕と3歳違い。血は繋がっていないがブラザーという感じで、とても感慨深いです。ロイには本当にありがとうと言いたい」と話し、シートウ監督と抱き合って絆を確かめあった。
また、脱皮して若返るという難役を演じたフランシス・ンは、シートウ監督から「香港でこの役がやれるのはフランシスしかいない」と大絶賛されたが、「監督は香港映画界で知っている俳優がとても少ないのです。だからもっと社交の場を広げれば、僕以外にも候補はいたでしょう(笑)」とおどけてみせ、会場の笑いを誘っていた。
しかし、リッハンを演じた香港の人気俳優クーは「いざ撮影するとなったときにフランシスが僕の父と食事したいと言いました。僕と父の関係を見たかったらしいのです。そして実際に彼が80代のパートを演じているときには本当に私の父に似てきて、リードされて芝居に入ることができ、自分の役を完成させられました」と、先輩俳優に尊敬の眼差しを送っていた。
第29回東京国際映画祭は、11月3日まで東京・六本木ヒルズほかで開催。
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