小林薫「深夜食堂」ヒットは予想外「こんなに続くとは」
2016年10月3日 20:45
[映画.com ニュース]「深夜食堂」シリーズの劇場版第2弾「続・深夜食堂」の完成披露試写会が10月3日、東京・丸の内TOEIで行われ、主演の小林薫、共演の河井青葉、小島聖、キムラ緑子、渡辺美佐子、多部未華子、不破万作、安藤玉恵、宇野祥平、金子清文、須藤理彩、小林麻子、光石研、メガホンをとった松岡錠司監督が舞台挨拶に出席した。
世界累計発行部数550万部を突破した安倍夜郎氏の人気コミックを原作に、新宿・ゴールデン街を想起させる雑踏の小さな食堂「めしや」で繰り広げられる人間模様を、「焼肉定食」「焼うどん」「豚汁定食」とともに描く。2009年から14年までに計3作のドラマが放送され、15年1月に初の劇場版「映画 深夜食堂」が公開された。
前作は、小規模公開ながらも興行収入2億5000万円のヒットを記録。小林は、今作を「皆さん『グレードアップして面白くなった』という言葉を聞き慣れていると思いますが、参加してそう思いました」と語る。そして、シリーズの人気ぶりに「嬉しいことですが予想外です。こんなに続くとは思いませんでした」と目を丸くし、「『深夜食堂』はひとり歩きしている。去年も韓国に行ったときにファンがすごく多かったし、台湾版ドラマが始まったり。なぜかはわかりませんが、『深夜食堂』は人の気持ちをとらえる。ファンが増えていることを実感しました」とほほ笑んだ。
また前作で初参戦し、今作ではレギュラーとして出演した多部。「前作はどこまでも話を広げられる終わり方だった」と話したうえで、「もし続編があったら、登場できなくない設定だと思ったので、今回お話をいただけて『ラッキー!』とガッツポーズしました」と喜びを明かす。しかし、7年間続くシリーズを前に「2作しか携わっていない私がレギュラー。まだ慣れなくて、こっ恥ずかしい」と苦笑していた。
さらに今作から参加した渡辺は、「ブラウン管で見ていた大好きな『深夜食堂』。参加してみると、セットはブラウン管で見るよりも汚かった(笑)」と述べ場内を沸かせた。それでも、「こういう話、私大好きです。人間って本当に馬鹿で可愛くて切なくて」と評し、5作目となる松岡監督とのタッグに「私よりずっと若いのにすごく生意気。『そこは泣かないほうがいいよ』とか、言いたいことをおっしゃいます。なぜか私は『そうね』と聞いていしまう、不思議な力を持った監督さん。またお仕事出来て嬉しかったです」と充実の表情。当の松岡監督も、「前作よりも、もっとお腹が空きます。見た後に何かをお腹にいれながら、語り合っていただければ」と“めしテロ”に自信を見せた。
この日は高さ約4メートルの熊手とともに、登壇陣が映画の完成を祝福した。「続・深夜食堂」は、11月5日から全国で公開。