行定勲監督、熊本舞台の「うつくしいひと」続編を10月から撮影 来年4月の上映を構想中
2016年9月21日 12:00

[映画.com ニュース] 熊本出身の映画人・著名人とともに製作した中編映画「うつくしいひと」を監督した行定勲が9月20日、熊本を舞台にした同作の第2弾となる新作を10月にクランクインすることを、奈良市で開催中のなら国際映画祭で明かした。2017年4月に開催予定の熊本復興映画祭(仮称)のオープニング作品として発表する構想があると話した。
熊本城、夏目漱石旧居、江津湖、菊池渓谷など、同県の各所で撮影された「うつくしいひと」に続き、新作にも橋本愛、高良健吾らが続投する。今年4月に起きた熊本地震による土砂崩れで崩落した南阿蘇村の「阿蘇大橋」を中心にロケを行うそうで、南阿蘇と市内を頻繁に行き来していたという行定監督は、ひと月前に再訪し「ここを渡った記憶がない。まったく地形が変わっているし、思い出そうと思っても何百回も渡るような普段の当たり前の光景が浮かばない。熊本城のように記録に残っていると、記憶を思い出すけれど、記念に撮るような場所ではなかった」と語る。
続けて大橋付近の現在の状況について触れ、「地震が起こって、倒壊した家が何百棟も残っているけれど、撤去が終わるのが2年後と言われている。その惨状のまま、人々の日常の風景として当たり前になる。地震が起こった直後と、復興後の中間点の惨状を記録しようと思い、益城町の映画を撮ろうと思った。探偵たち3人が出てきて人助けをする話で、テーマは『熊本で生きていく』。コミカルな部分もありつつ、日常を生きている登場人物を撮る予定」と詳細を明かした。
「第4回なら国際映画祭」は22日まで開催。
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