青柳翔&AKIRAらが「たたら侍」モントリオール映画祭快挙に歓喜!現地を沸かせた“新たな侍像”
2016年9月13日 16:08
[映画.com ニュース]カナダで開催された第40回モントリオール世界映画祭で最優秀芸術賞を受賞した映画「たたら侍」の凱旋記者会見が9月13日、東京・目黒雅叙園で行われ、主演の青柳翔(「劇団EXILE」)、共演のAKIRA(「EXILE」「EXILE THE SECOND」)、小林直己(「EXILE」「三代目J Soul Brothers」)、錦織良成監督が出席。受賞の喜びや現地の反応、海外で評価された要因について語った。
青柳、小林、錦織監督が参加した同映画祭でのワールドプレミア(現地時間8月29日開催)には、上映前に映画ファンが100メートルの行列をなし、立ち見客も出る盛況ぶりを見せた。上映終了後には、多数の観客、海外の報道陣から質問が殺到した。
「渾身 KON-SHIN」に続き錦織監督とタッグを組んだ青柳は、「『渾身 KON-SHIN』という作品でも錦織監督とモントリオールに行かせていただき、(同映画祭創設者の)セルジュさんに『次の作品も2人でまた来ます』と言っていたので、まさか実現して賞までいただけるとは思っていなかったので本当に嬉しかった」ニッコリ。スケジュールの都合で、現地には行けなかったというAKIRAも「グランプリより、『たたら侍』はぴったりな賞。刀という精神、技術を守り抜いてきた方々の思いが賞につながった。たたらというものをつなげてきた方々に心から感謝致します」と喜びを噛みしめる。
現地での授賞式に出席した錦織監督は「喜びはあるが、ほっとしたのが正直なところ。授賞式後にロビーに出て、審査員の方々にお声がけいただくなかで、じわじわと実感した」と率直な思いを語る。さらに「観客の皆さんの反応は現地時間29日に聞いていたので、受賞できたらいいなという気持ちでいた。意外と淡々としている自分に驚いた。なにより、本作を見ていただくきっかけになればという思いが強い」と明かした。
本作は、EXILE HIROが映画初プロデュースに挑戦した本格時代的。戦国時代の奥出雲の村を舞台に、伝統を継承し守ることを宿命付けられた青年が、さまざまな葛藤を経て真の武士へと成長していく姿を描く。「受賞要因」を問われたAKIRAは「侍は、単なる戦闘員というイメージが世界のなかでは多いのかもしれない。侍の精神を描いたものは今までの映画でもあった。だが本作では侍が手にしている刀を題材に、作り手の精神、そこから侍の精神を描いた。職人さんが侍精神を持って生き抜くというのが、本作のみどころ。そういったところが、ひとつの要因なのかな」と熱弁する。
一方錦織監督は、「ロビーでされた質問は、侍へのアプローチについて。クールジャパンと言いながら、意外と世界の人に伝わっていなかった」と言及し、「オープンセットを丸ごと作らせていただいたり、匠の技を駆使して衣装もいちから縫うなど全て再現した。そのなかで俳優さんたちのお芝居が浮いていなかった。そういう意味で総合力」と分析。そして「良いものを作ろうという空気が現場に満ちていた。このような現場は監督冥利に尽きますし、なによりも『本物をやろうぜ』というHIROさんの掛け声に、このような形で応えられたことを嬉しく思っています」と感謝を口にした。
映画「たたら侍」は、2017年初夏に公開。
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