大友啓史監督「秘密」で映画初出演・織田梨沙の抜てき理由は「鮮度と覚悟」
2016年8月22日 19:30

[映画.com ニュース] 生田斗真、岡田将生、松坂桃李の共演で、清水玲子氏のミステリーコミックを実写映画化した「秘密 THE TOP SECRET」(公開中)のトークイベントが8月21日、東京・新宿ピカデリーで行われ、大友啓史監督と本作で映画デビューを飾ったモデルの織田梨沙が出席した。
事件被害者の“脳に残された記憶”を映像化し、難事件を捜査する警察庁の特別機関「第九」のメンバーたちが、一家殺人事件の背後に隠された秘密を暴く姿を描く。織田は、本作で銀幕デビュー。事件後に行方不明となった一家の長女で、第九を翻ろうする露口絹子という重要な役どころに抜てきされ「芯があり、(捜査で)問い詰められても、ブレずに動揺しない女の子。自分なりに努力しましたが、周囲をだましたり、誘惑したりする演技は難しかった」と振り返った。
そんな織田に白羽の矢を立てた大友監督は、「決め手は鮮度と覚悟。オーディションには名前が知られた、そうそうたる女優さんがたくさん参加しましたが、ミステリアスな匿名性も魅力に感じた」と抜てき理由を説明。「今の織田さんにしかできない演技を撮りたかったし、あえてうまい芝居はしてほしくなかった」と“原石”を見つめた。
来場者との質疑では、数ある原作エピソードの中から「露口一家殺人事件」を選んだ理由が話題に上り、「脳をのぞくという初期設定をシンプルに提示したかった」と大友監督。脚色した箇所や、劇中衣装に関する質問も飛ぶなか「原作ファンは怖いんだよね……」と冷や汗をかきながら、「あまり説明したり、答えを出したりはしたくなかった。(主観である)脳内がテーマだけに、見る人なりに謎を補てんしていく自由があると思うので、上手に楽しんでもらえれば」とアピールした。
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