岡田准一×役所広司×有村架純で司馬遼太郎「関ヶ原」映画化!監督は原田眞人
2016年8月10日 05:00
[映画.com ニュース] 歴史小説の大家である故司馬遼太郎氏の名著「関ヶ原」を、原田眞人監督が25年の歳月を経て映画化することが発表された。主人公・石田三成を岡田准一、対する徳川家康を役所広司、三成に仕える伊賀の忍び・初芽を有村架純が演じる。2017年初秋、豪華キャストによる“天下分け目の決戦”が銀幕で繰り広げられる。
原田監督と初タッグを組む岡田が演じる三成は、己の正義を強く信じ、愛を貫き通そうとした“純粋すぎる武将”という設定。これまでは狡猾な人物として扱われることが多かった三成だが、今作では正義を重んじるあまり融通が利かず、不器用で人間味あふれる姿が描かれるといい、岡田は「歴史好きとして、本来の人物像に近いであろう石田三成を演じることができ嬉しく思います」と意欲をみなぎらせる。
一方、豊臣秀吉亡き後、天下取りの野望に燃え、三成の前に立ちふさがる家康役の役所は「信長、秀吉など、数々の戦国武将の成功と失敗を間近に見て学んできた家康が、人生最大の大博打“関ヶ原の戦い”に挑み、勝利するまでの心の動き、今からワクワクしています」と8月中旬に始まる撮影を心待ちにしている様子だ。部下として、女性として、三成を愛し支え続けた初芽に扮する有村にとっては初の時代劇。殺陣などのアクションにも初挑戦し、「その時代を生きた人物として、石田三成の腰元として女を忘れしっかりと役目を果たしたいなと思います」と意気込み十分だ。
監督と脚本を兼ねる原田監督は、25年前に映画化を熱望したときの心境を「日本の歴史上、もっとも有名な天下分け目の合戦を日本映画の巨匠たちが描かなかった不思議への挑戦」だったと振り返る。当時は“雇われ武将”の島左近を主人公に想定していたが、その7年後には通説の「裏切り者」である小早川秀秋に変更。さらに、トム・クルーズ主演「ラスト サムライ」(2003)に俳優として出演した際、大掛かりな合戦シーンを目の当たりにし、同作を超える「日本発の世界戦略時代劇を作りたい!という思い」が芽生え、島津の退き口として知られる退却戦を指揮した武将・島津義弘を中心にした作品を構想していたという。
紆余曲折を経たが、今作の主人公には原作と同じく三成を据えた。秀吉の天下で形成された「利害で固まった秩序」に三成は悪を見出し、「正義か不正義かと判断して」兵をあげると解説し、「天下悉(ことごと)く利に走るとき、理念をもって流れと逆しまに走ることは、男にも女にも面白い仕事、生きる道なのです」と提言。「国家の在り方が問われるこの不確かな時代を生き抜くために、我々にはもう一度、それぞれの立場で“正義”を問い直し実践する急務があります」と作品にこめる熱意を語った。
1964~66年に「週刊サンケイ」で連載された原作は、単行本・文庫本をあわせた累計発行部数が580万部を超える大ベストセラーで、81年には森繁久弥さん主演でテレビドラマ化された。待望の初の映画化となる今作では、滋賀・京都などを中心に、国宝級の歴史的建造物を映画撮影に初めて使用するだけでなく、天下分け目の決戦を描くために3000人規模のエキストラの動員を予定しているという。
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。