松重豊、舞台で半そで、半ズボンの小学3年生に「失笑味わいたい」
2016年8月9日 14:46
NHK「LIFE! 人生に捧げるコント」などで注目の倉持裕氏の作・演出で、松重は「舞台をやる度に2度とやりたくない、逃げ回りたいと思うのに、傷がいえた頃に倉持さんからお話をいただいて、すぐやると言ってしまった自分に後悔している」と苦笑い。妻や子どもたちに振り回されながらも家族の絆にこだわり続ける家長を演じるが、「膨大な量のセリフと格闘しなければいけないが、やって面白い結果出ればという舞台の魔力にとりつかれているんでしょうね」と気を引き締めた。
松重は自らの人生を振り返っていく展開だそうで、小学校3年生に扮する場面も。「この顔立ちの190センチのおっさんが、半そで、半ズボンでひざ小僧を出す。チャレンジャーだと思うが、説得力を持って失笑を味わいたい」とひそかな意欲を見せた。
妻を演じる鈴木とは、舞台では初共演。「かなり前に映画で共演した時は、『舞台なんてやらないです。絶対、無理』とおっしゃっていたのに、稽古の初日に自前のストレッチマットを持ってきて体をつくっていた。人って変わるもんだなと思った。ナチュラルな方で初めて会った時から印象は変わらないが、じゃっかん天然なところがあるので、そこが不安をあおる」と冗談めかした。
対する鈴木は、「松重さんを不安がらせないように追いつきます、頑張りますとここでお約束させていただきます」と明言。そして、「母親になったことがない私だからこそできる、自由な感覚でやっていきたい。自分の家族のことも思い出してみようかなと思う」とやる気をみなぎらせていた。
「家族の基礎 大道寺家の人々」は、裕福な家庭に生まれながら事あるごとにトラブルに巻き込まれ、家族の反発に遭いながらも家族の再生のために奔走する大道寺尚親を軸としたホームコメディー。公演は9月6~28日、東京・渋谷Bunkamuraのシアターコクーンで。その後、愛知、大阪、静岡公演も行われる。
倉持氏は、「僕にとって初めてのコクーン。初っ端からコケるわけにはいかないので、家族のコメディにした。夫婦、親子、兄弟、教育、恋愛、経済と、盛りだくさんのケースをつぎ込んで、数撃ち当たるにしたい」と抱負を述べた。会見にはほかに夏帆、林遣都、堀井新太が出席した。