黒木華、映画・ドラマに引っ張りだこも「そんなに昭和顔なのかな」とぼやき
2016年4月22日 20:05

[映画.com ニュース]岩井俊二監督の最新作「リップヴァンウィンクルの花嫁」の大ヒット御礼舞台挨拶が4月22日東京・新宿バルト9で行われ、岩井監督と主演の黒木華が出席した。全国28館で封切り後、口コミを中心にヒットし、21の上映館追加とロングラン公開が決定した。上映時間が3時間に及ぶことから劇場決定に難航したそうだが、岩井監督は「ここにきて『うちもやろうじゃないか』と言ってくれる劇場もでてきた。みなさんのおかげです」と顔をほころばせた。
映画は、黒木のほか綾野剛、Coccoらの出演で、現代で生きる女性の嘘、希望、愛を描く。岩井監督は、平成28年熊本地震について触れ「想像以上に大変な状況になっている。この映画は、先の地震(東日本大震災)の後の日本を眺めつつ、いろいろな思いから形になっていった作品。日本は地震の多い国で、気の休まることがない日々を過ごしている僕ら多くの人々が、日々ストレスやイライラを感じているけれど、笑顔がないと生きられない。もどかしくも前に進んでいかなければいけないという作品になったと思う」と語った。
黒木から映画監督として一番幸せなこと、嫌なことを問われると「台本を書いている時や撮影現場や編集で仕上げている時に、何回かゾワゾワゾワっと鳥肌が立つことがある。(脚本を)映画の後半に足すとなると、ずっともやもやしていたピースが見つかったような時が多い。そのおかげで映画が良くなるかはわからないけれど、見つけた時はゾワっと天から降りてきたよう」と明かし、「『わからない』から始まっているから、本を書いていてますますわからなくなっていく。演出家としても未熟で、まだまだ伸びしろがあるかな(笑)」と話した。
主演を務めた黒木は、「少しでも自分のなかに残るものだと思うんです、映画って。私も映画やドラマやいろいろなものでできあがっているので、みなさんのひとつになれば」とアピール。映画、ドラマと引っ張りだこだが、ファンから女優としてのポテンシャルを問われると「岩井監督は平成の最先端女優と言ってくださって。(物語の時代設定上)『真田丸』では違和感なく見てもらえる顔で、これは現代のお話ですし、いろいろなものをやれる女優になれればいいなあということをポテンシャルにしています」と力を込めながらも、「そんなに昭和顔なのかな……」とこぼし会場の笑いを誘っていた。
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