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「アンフェア the end」佐藤嗣麻子監督、10年続いたシリーズのヒットの理由を考察!

2016年3月4日 17:00

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シリーズの全てを知る佐藤嗣麻子監督(写真上)
シリーズの全てを知る佐藤嗣麻子監督(写真上)
(C)2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン /ジャパン・ミュージックエンターテインメント /東宝/共同テレビジョン

[映画.com ニュース] 2006年に放送開始した篠原涼子主演の人気ドラマ「アンフェア」が、劇場版第3弾「アンフェア the end」をもって完結した。本作のブルーレイ&DVDの発売を前に、シリーズの全脚本を手掛け(スピンオフドラマ「アンフェア the special ダブル・ミーニング」シリーズを除く)、今作のメガホンをとった佐藤嗣麻子監督が、作品と歩んできた10年間を振り返った。

バツイチ、子持ち、単独行動の常習犯ながら検挙率No.1の女刑事・雪平夏見(篠原)が、警察内部を牛耳る闇の組織と戦いながら、亡き父の悲願である警察内部の浄化を成し遂げようと奔走する。完結編では、前作「アンフェア the answer」(11)で雪平が手に入れた機密データをめぐり、警察・検察を巻き込んだ大規模なストーリーが展開する。

佐藤監督は「日本には雪平のようなハードボイルドな女性の主人公がこれまでいなくて、初めてヒットしたキャラクターなんです。女性受けしている作品ですが、男性が見ても、色々裏切りがあって、予想と違う展開になるのが面白いんじゃないかな」と10年続いたヒットの理由を考察する。「誰も裏切り者がいないと『アンフェア』じゃない。『アンフェア』以降テレビの見方が変わって、誰が犯人であっても衝撃を受けないように身構えてしまう、という感想を頂いたことがあります。『the end』も、『アンフェア』っぽく終わらせました」。

先読みできないストーリーと、これまでいなかったタイプの主人公。この2本柱がシリーズの大きな魅力だが、佐藤監督の中には篠原と二人三脚で育ててきたという思いがある。「(雪平のトレードマークである)黒いロングコートを着たい、というのは初期の打ち合わせで涼子ちゃんから要望があったんです。『the end』も、涼子ちゃんの方から(前作に出演した)佐藤浩市さんとがっつりお芝居をしたいというのがあった。それに、以前から興味のあった(アメリカを中心に開発された軍事目的の通信傍受システム)“エシュロン”ものをやりたい、というのを合体したんです」。

「雪平は、10年かけて少しずつ変わってきている」と語る佐藤監督は「10年分を振り返られるのが(ファンの)楽しみだと思う」とし、本作のブルーレイ&DVDの発売を機に「(テレビドラマの)第1話から『the end』まで、休まずにぶっ続けで見てほしい。(初めて見る人にとっては)次はどうなるんだって、気になってしまうはず」と自信を見せる。オススメポイントとして「ドラマ版は、瑛太や(三浦)春馬の、初々しくてかわいい頃も楽しめるんじゃないかな。個人的には、猟奇殺人ものが大好きなので『the answer』の(猟奇殺人犯)結城(大森南朋)がうんと好き。『the end』は、クライマックスにかけてのエレベーターでの一連のシーン(が見どころ)。すごく狭いところでアクションシーンが成立するのか心配しながら脚本や絵コンテを描いていたのですが、成り立ってよかった」と当時を懐かしみながら語った。

さらに、本編を見た後は、特典のコメンタリー付きで楽しんでもらいたいと貪欲な構えを見せる。「コメンタリーはすごく評判がいいんです。プロデューサーがいきなり『それ言っちゃダメなんじゃないの?』ってこっちがヒヤッとしたりすることを平気で言ってます。まず本編を見てもらって、次はコメンタリー付きでもう1回(テレビドラマの第1話から『the end』まで)見てほしい」とほほ笑んだ。

アンフェア the end」は、阿部サダヲ加藤雅也向井地美音寺島進といったキャストに加え、永山絢斗吉田鋼太郎、AKIRAが新たに参加した。ブルーレイ&DVDは発売中&レンタル中。

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