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シャンタル・アケルマン追悼上映で「カイエ・デュ・シネマ」批評家が講演

2016年2月13日 14:40

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アケルマン作品を語ったニコラ・エリオット
アケルマン作品を語ったニコラ・エリオット

[映画.com ニュース] アンスティチュ・フランセ東京で開催中の「第19回カイエ・ デュ・シネマ週間」でベルギー出身の女性映像作家シャンタル・アケルマンの追悼上映が2月12日あり、映画批評家、映画監督のニコラ・エリオットがアケルマンの作品について講演した。

2015年10月に死去したアケルマンは、1975年に発表した、自宅で売春を行う主婦の日常を描いた「ブリュッセル 1080 コメルス河畔通り23番地 ジャンヌ・ディエルマン」で注目を集め、様々なジャンルで新しい映画の形態を探求し、トッド・ヘインズガス・バン・サントら数多くの映画人に影響を及ぼした。

この日は、「街をぶっ飛ばせ」(68)、「8月15日」(73)、「おなかすいた、寒い」(84)の短編3本が上映された。「カイエ・デュ・シネマ」ニューヨーク特派員で、これまでアケルマンの映画を紹介してきたエリオットは、アケルマンが、ジャン=リュック・ゴダールの「気狂いピエロ」を見て映画作家を目指し、18歳のときに、映画学校の卒業製作として発表した13分の短編「街をぶっ飛ばせ」が「偉大なアーティストの誕生であり、その後の全作品の要素を擁した作品」だと説明。パリで貧しい暮らしを送りながらも、アンダーグラウンドの世界で優れた作品を生み出した20代からニューヨーク時代までの作品の数々を抜粋し、それぞれの特色を紹介した。

また、アケルマンがユダヤ人として生まれ、肉親が戦時中にユダヤ人迫害を経験していることから「コメディ映画でさえも『SHOAH』(ホロコーストを映した作品)がつきまとっている」と分析。さらに、劇中に悪人が登場しないことや同性愛の描き方についても言及した。すべての作品に共通するのが「親密さ、他者性、共感」だと述べ、アケルマンと観客の視線を共有するような撮り方について「彼女の感性は、映画を見れば分かち合えます。彼女の作品は概念ではなく、彼女が天才の知識を持っていたとしても、彼女は感性の人でした」と評した。

シャンタル・アケルマン追悼上映はアンスティチュ・フランセ東京で、27日まで開催。26日、27日に「オルメイヤーの阿房宮」の追加上映が決定した。詳細は公式HP(http://www.institutfrancais.jp/tokyo/events-manager/cinema1602050214/)に掲載。同特集は京都、大阪、横浜にも巡回する。

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