次世代担う4作家による「ndjc 2015」完成、「思いが35ミリフィルムに映っている!」
2016年1月31日 08:00

[映画.com ニュース] NPO法人映像産業振興機構が実施している文化庁委託事業で、次代を担う長編映画監督の発掘と育成を目指す「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2015」の製作実地研修に参加した佐藤快磨、ふくだももこ、藤井悠輔、堀江貴大による4作品が完成した。
「ndjc」は、これまで商業用長編映画を監督したことのない若手映画作家を対象に募集を行い、各地の映画学校や映画祭、制作現場などからの推薦を受けた応募者の中から、ワークショップを経て、製作実地研修に進み、30分の短編映画を制作している。2006年度の8作家、07~14年度の各5作家に続き、15年度は4作家が最終課題である35ミリフィルムによる短編映画の撮影をプロのスタッフ・キャストと共に行った。
佐藤監督の「壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ」は、アパート管理会社で働く男とコンビニ女性定員が主人公の青春映画。「クレーマーを蹴ることでしか繋がれなかった木吉とマコトも、結局はただ隣にいたかったんだなと、完成した今、思います」と佐藤監督。主演は若手俳優の太賀、岸井ゆきの。ふくだ監督の「父の結婚」は、父の再婚に振り回される娘の話で、ソニン、板尾創路が主演。「関わってくださった全ての人が温かく、大好きでした。35ミリフィルムに、そういう思いも映っちゃっています」と製作実地研修を振り返る。
阿部進之介、渡辺大、中川可菜らが出演した藤井監督の「罪とバス」は、不器用でも人生を前向きに肯定して生きる人たちの物語で、「彼ら(彼女ら)を通して、明日へと繋がる何かを感じていただけたら嬉しい」とした。そして、“旅とプロレスと結婚”という3つのテーマを持った堀江監督の「はなくじらちち」はロードムービーで、「3人の不器用な人間たちが化学反応を起こして、濃厚な喜劇に仕上がった」と手応えを感じている。出演は、森下能幸、黒川芽以、夙川アトムら。
デジタル時代に、あえてフィルム撮影技術も継承していく狙いもあるこのプロジェクトからは、過去に参加した松永大司、岨手由貴子、中野量太、金井純一、野口照夫など、多くの監督がその後商業映画を手がけるようになり、出演俳優たちも活躍の場を広げていることから、今回の作家たちも30分という枠の中で何を表現し、何を得たのか、作品の仕上がりが注目される。なお、関係者向け上映会は、2月18日より丸の内TOEIやシネ・リーブル梅田など全国5都市で実施。3月5日からユーロスペースほかで劇場公開されることも決定した。
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