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「ぼくの桃色の夢」監督&俳優陣が思いをめぐらせる追憶の先にあるもの

2015年10月27日 22:30

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ハオ・ジエ監督、主演のバオ・ベイアル、ヒロインのスン・イー
ハオ・ジエ監督、主演のバオ・ベイアル、ヒロインのスン・イー
(C) 2015 TIFF

[映画.com ニュース] 中国河北省に生まれた少年は、寄宿学校で学校一の美人と出会って恋に落ち、やがては映像を志すようになる。1980年代の中国の農村部で生まれた少年を主人公に、思春期の心の動きと成長をストレートに綴った、コミカルで切ない青春物語。監督のハオ・ジエにとっては「独身男」、「ティエダンのラブソング」に続く作品で自伝色の強い内容となっている。主演を務めたバオ・ベイアル、ヒロインのスン・イーを伴っての来日となった。

この作品のアイデアはどんなかたちで育んでいかれたのですか?

ハオ・ジエ監督(以下、ジエ監督):この映画は、私の実体験にもとづいています。今でも忘れられない、幼年期から青春時代のこと、思いをきちんと何か形にしないと次のステップにいけないと思っていました。なぜ私が映画を撮るようになったかは、この映画のなかのバオ・ベイアルさん演じる主人公のチャオ・シャンシャンが再現しています。

このストーリーはどこまでも実体験と考えていいのですか?

ジエ監督:ほぼそのとおりですね。8、9割は実体験です。ほろ苦い恋の結末もありましたが、少年期の恋は実らないのが普通ですよね。

少年の欲望や生理が、かなり正直に描かれています。

バオ・ベイアル:監督の「欲望」は映画を生む源泉ともなっていますからね(笑)。
ジエ監督:たしかにそのとおりです。自分の記憶に即して正直に描きました。

ところでロケーションの場所は監督の故郷ですか?

ジエ監督:そうです、張家口市です。実際に中学校時代を過ごした町です。

監督は1980年生まれですが、同時代に生まれた世代にはどんな特徴があるのですか。

ジエ監督:80年代生まれは、中国のマーケットがものすごく大きくなった現在、ちょうど30歳代を迎えています。経済が隆盛の時代という良い環境のなかで、ぼくのように映画を撮れるような年齢になった。豊かになる過程を目の当たりにした世代といえますね。

これまでの監督作は、いずれも農村部の人たちの姿を描いています。理由があるのですか?

ジエ監督:私の故郷が田舎の村ということにつきます。さまざまなことを経験して成長した場所は故郷で、私の「根っこ」がそこにあります。だからこの「根っこ」をきちんと描き切った後に、新たにまた別の映画のステップに踏み出していけるのだと思っています。

チャン・イーモウジャ・ジャンクーをはじめ、多くの映画人の名が作品に出てくるし、「タイタニック」の話や「欲望の街・古惑仔」シリーズの曲も流れますね。

ジエ監督:これまでの映画体験のなかで、香港映画をはじめ、中国の有名な監督たちの作品なども見て映画を学んできました。だから正直に映画や監督たちの名前を作品に入れました。

キャスティングについてうかがいます。バオ・ベイアルさん、スン・イーさん以外は、素人を使っていますね。

ジエ監督:ベイアルさんとスン・イーさん以外はすべてアマチュアです。リアルさを追求する私のキャスティングのこだわりです。アマチュアは、往々にしてプロの俳優をしのぐ良い「」を出すときがあります。ベイアルさんはアマチュアの人々と演じると、どれだけ大変だったか身に沁みたはずです。

ベイアル:アマチュアのなかで演技をすると、それだけ目立ってしまうのです。やりすぎないように押さえつつ、消去法で演技をしていました。アマチュアは選ばれた時点でその「役」そのものなのです。演技をする必要はありません。僕は監督に相談しながら、相手に合わせて絶えず演技を修正していきました。

ジエ監督:私自身としてはアマチュアと作品をつくるのは大変な作業ではありません(笑)。

スン・イーさん、監督の指導はどうでしたか?

スン・イー:監督と役について話すことはほとんどなく、そのままで良いということでクランクインしました。撮影初日に、監督が満足そうにしていたので、それで良かったのかなと思い、肩の力が抜けました。

ジエ監督:私としては、彼女がそこにいてくれれば良かったのです。

スン・イーさんは、監督の記憶のなかでの彼女にすごく似ているのですか?

ジエ監督:……。

スン・イー:そのままだと言ってよ(笑)。

ジエ監督:近いです。そのままです。

ベイアル:いや、美化しているよ。監督は過去の自分を美化するために、僕を選んだほどですからね(笑)。

(取材/構成 稲田隆起 日本映画ペンクラブ)

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