西島秀俊、ビートたけしは「見出してくれた恩人」 “師匠”はコマネチ連発
2015年10月27日 19:23
[映画.com ニュース] 西島秀俊主演の人気ドラマを映画化した「劇場版 MOZU」が10月27日、開催中の第28回東京国際映画祭で特別招待作品としてワールドプレミア上映された。西島をはじめ、共演の香川照之、真木よう子、伊勢谷友介、松坂桃李、池松壮亮、杉咲花、ビートたけし、羽住英一郎監督は、六本木ヒルズアリーナでの完成記念トークショーに臨んだ。
映画は、妻の死の真相にたどり着き、気力を失っていた主人公・倉木(西島)と、警察を辞めて探偵事務所を開いた大杉(香川)、ともに謎を追っていた明星(真木)があるテロ事件に遭遇し、日本の重大犯罪を影から操ってきた存在“ダルマ”(たけし)と対峙していく姿を描く。
西島は、2002年公開作「Dolls(ドールズ)」で監督、主演として、たけしとタッグを組んでいるが、共演したのは今作が初めて。それだけに、「北野さんは僕を見出してくれた恩人。心の師匠と勝手に思っている。その方と俳優として対峙できて、宝のような時間だった」と感慨に浸った。一方のたけしは、「人気、実力もあがって日本を代表する俳優になったってのに、私には一銭もくれない不義理なやつ。私は10円でも、20円でも、病気でももらおうってのに」と毒舌で照れ隠しした。
しかし、その後は作品について熱く語りだしたたけし。自らが扮したダルマについても、「深読みすれば、ダルマは悪人なのかという疑問が生じる。悪と正義だけの映画じゃない。どっちの立場に立つかで変わってくる」と持論を展開し、撮影現場での羽住監督の粘り腰に対しても「あの粘り方はいい勉強になった。思った映像を撮るには、粘らなきゃいけないんだな」と称えていた。
また、フィリピンロケに臨んだ香川は、「数々の人が食中毒に倒れ、私も最初から最後までピーピーいってた。娘(役)の杉咲は虫が嫌いだからホテルにこもってホイコーローばっか食って、私はラ王ばっか食べていました」とキャスト陣が出演するCMに絡めた軽妙なトークで、場内を盛り上げた。さらにファンを喜ばせたのは、やはりたけし。報道陣向けのフォトセッションでは“コマネチ”を連発し、西島や伊勢谷ら登壇陣も大喜びだった。