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フィリピンの英雄パッキャオの子ども時代描いた監督「多くの人に伝わるものある」

2015年10月23日 21:00

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(左から)マーク・ビクトル、 マリー・ピネダ、ポール・ソリアーノ監督
(左から)マーク・ビクトル、 マリー・ピネダ、ポール・ソリアーノ監督

[映画.com ニュース] ボクシングで史上2人目となる6階級制覇を成し遂げたフィリピンの英雄マニー・パッキャオの子ども時代を描く「キッド・クラフ 少年パッキャオ」が10月23日、第28回東京国際映画祭のフィリピン映画特集「CROSSCUT ASIA」部門で上映された。

ポール・ソリアーノ監督、製作のマリー・ピネダ、編集のマーク・ビクトルが上映後のティーチインに参加。ソリアーノ監督は来日前にパッキャオと会って来たそうで、「非常に忙しい方だから日本に来ることはできなかったけれど、自分の物語を日本の皆さんに伝えられることを喜んでいたよ」と明かした。

映画は、内戦渦中の貧しい村に生まれたパッキャオの幼少期から、プロボクサーになるため母親の反対を押し切ってマニラへ出て最初の世界王者になるまでを描く。フィリピンでは、ファイトマネーの合計が300億円を超えるといわれたフロイド・メイウェザーとの対戦前に公開されたため、「タイミングが良くて、とてもいいリアクションをもらえた。マニーを演じたブーボイ・ビリャ―はこの作品を機にオファーが増えて、次回作の撮影のため日本に来られなかったんだ」という。

パッキャオが試合に勝った後に仲間とたばこを吸い酒に酔って乱闘騒ぎを起こすシーンも描かれているが、「褒めたたえるだけではなく、誠実に語りたかった。そういう負の部分も含めて彼の人生。彼は、若い人にはこういうことをすると良くないと感じてもらいたいと言っていた」と説明。そして、「彼は貧しい暮らしをしていても、情熱を持って夢をかなえることに集中した偉大なヒーロー。インスピレーションを与える存在だし、テーマも普遍だから多くの人に伝わるものがあると信じている」と力強く語った。

第28回東京国際映画祭は10月31日まで開催される。

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