オスカー女優ヒラリー・スワンク、こっそりファンサービスで笑顔満開 黒木メイサもうっとり
2015年10月23日 18:35
[映画.com ニュース] オスカー女優のヒラリー・スワンクが10月23日、第28回東京国際映画祭で特別招待作品として上映される主演作「サヨナラの代わりに」の舞台挨拶を、東京・新宿ピカデリーで行った。スワンクの来日は、10年ぶり2度目となる。
「ボーイズ・ドント・クライ」(2000)、「ミリオンダラー・ベイビー」(05)で2度のアカデミー賞主演女優賞に輝いているスワンクは、イベント開始前からこっそりとファンの前に姿を現し、約5分間サインや握手に応じた。小さな声で「また戻ってくるわね!」と言い残してイベントのスタンバイに戻っていったが、満開の笑顔と気さくな雰囲気で会場を魅了した。
スワンクは10年ぶりの来日に、「戻って来られてワクワクしています。東京は大好きです」とニッコリ。すでに歌舞伎を見に行ったことを明かし、「衣装もお芝居も素晴らしくて、こんなの見たことない! いろんなものを見てきたけれど、こんなに息をのむような経験は初めてでした」と大感動の様子で語っていた。
またこの日は、スワンクの10年来の大ファンだという女優の黒木メイサが応援に駆け付けた。黒木は憧れのスワンクを目の前に「ただのファンです。ファン代表としてここにいます!」と興奮を隠せない様子。スワンク演じる筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者と、女子大生の友情を描いた今作について「すごく素敵な映画で、心が温まる」と感動を伝え、スワンクと笑みを交わしていた。
徐々に病魔に侵されていく主人公の役作りのため、さまざまなALS患者と会ったというスワンクは、「皆さんとてもパーソナルな話をシェアしてくれましたので、(患者の)皆さんのストーリーを代弁するつもりで役にあたりました」と語り、「これだけALSの現状について事細かに語っていく映画は初めてだと思うので、とても大切な作品なんです」と、難病の周知に一石を投じる作品であることをうかがわせた。
また、今作のプロデューサーも兼ねており「とにかく力強い友情と愛情の物語。何よりもあるがままの自分でいるということの大切さを説いていて、そんなあるがままの自分でいさせてくれる人に恩返しをするというストーリー。ある種、女性と女性のラブストーリーで、これはめったに見られないと思ったわ」と、力強く映画をアピールしていた。
「サヨナラの代わりに」は、ALSと診断された女性ケイト(スワンク)が、自由奔放な女子大生ベック(エミー・ロッサム)と出会ったことで、恋愛、夢、自分らしい生き方を見つめなおしていくヒューマンドラマ。「最後の初恋」のジョージ・C・ウルフがメガホンをとった。11月7日から東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。第28回東京国際映画祭は10月31日まで開催。