松江哲明監督、山田孝之の人物像を明かす「人たらしの部分がある」
2015年10月17日 09:00

[映画.com ニュース] 俳優の山田孝之が昨夏に東京・北区の赤羽で過ごした姿に密着したドキュメンタリードラマ「山田孝之の東京都北区赤羽」の上映イベントが10月16日、京都で開催中の京都国際映画祭2015内で行われ、監督を務めた松江哲明、ドキュメンタリー映画監督の森達也がトークショーに出席した。
時代劇映画「己切り」の撮影中、役と自身を切り離せずスランプに陥った山田。清野とおる氏の漫画「ウヒョッ!東京都北区赤羽」(双葉社刊)に感銘を受け、実際に赤羽に住むことになり、清野氏や漫画に登場する住人たちと交流しながら、自分の「軸」となるものを探していく姿に密着した。この日は、ブルーレイ&DVD BOXに収録される未公開映像満載の「もうひとつの『山田孝之の東京都北区赤羽』4時間35分バージョン」が上映された。
松江監督は、山田の人物像について「人たらしの部分がある」と告白。その理由を「これを作っていること自体が、山田孝之に騙されていたんじゃないかと思いました。でもそれでもいいやと思わせる」からだそうで、「『本当はこの人、何なんだろう』という底知れなさみたいな、それが気持ち悪いんじゃなくて気持ちいいので、そこが面白かった」と明かした。
撮影時期については、山田が出演した「『バクマン。』と『新宿スワン』の後」だという。「この撮影の後、頭おかしい状態でジョージアのCM。だからジョージアを見るとすごい変な感じで、まだ赤羽抜けてないんじゃないかみたいな」と語り、観客を喜ばせた。
また、ドキュメンタリーなのか、フェイクドキュメンタリーなのかという問いが多く寄せられる本作。松江監督は、「取材で『どこまでが本当?』と聞かれても、山田君も『2014年の夏の記憶です』としか言わない。本当にそれでしかないんですよ」と断言し、「何が本当で何が嘘かというのは、グレーだから面白い。事実は2014年・夏の記憶で、そこはゆるぎない」と話した。
オウム真理教を題材にしたドキュメンタリー作「『A』」で知られる森監督も、「これだけメディアがたくさん多様化している状況において、嘘と本当を分けることはどれだけ意味のないことか」と同調する。そして、「阿賀に生きる」などの佐藤真監督の言葉を引き合いに、「『嘘が多ければ多いほど、ドキュメンタリーは艶を増す』。それに尽きると思います」と説いていた。
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