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A・エゴヤン監督、R・レイノルズ主演「白い沈黙」で描いたのは「恐ろしい悪夢」

2015年10月15日 18:00

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撮影中のアトム・エゴヤン監督とライアン・レイノルズ
撮影中のアトム・エゴヤン監督とライアン・レイノルズ

[映画.com ニュース]カナダの名匠アトム・エゴヤン監督がライアン・レイノルズを主演に迎えた新作「白い沈黙」が10月16日公開する。第67回カンヌ映画祭コンペ出品作で、失踪した娘を捜す父親が、事件に隠された真相に迫っていく姿を描いたサスペンスミステリーだ。

ある吹雪の日、マシューの車の後部座席にいた9歳の娘キャスがこつ然と姿を消した。証拠や手がかりも何もない状況で、マシューは警察から容疑者として疑われ、妻もマシューを強く非難する。そして失踪から8年後、キャスの画像がネットで発見され、マシューに想像を絶する真実がつきつけられる。

自分の立場が悪くなっても、必ず娘を見つけ出そうと、あらゆる手をつくすマシュー役に、レイノルズを起用した理由を「難しい役柄なので、きちんと観客が(物語に)ついていける人でなくてはならなかった」と明かし、「ライアンにはカリスマ性があり、観客が信じられる人」と評する。

画像2(C)Queen of the Night Films Inc.

失踪した娘のキャスは、11歳だった少女が性的異常者に18年監禁されるというジェイシー・リー・デュガード誘拐事件の被害者にインスパイアされて作り上げたキャラクターだ。「キャスは、弱々しい犠牲者ではなく、強く見せたかった。TVを通じて、母を見られたり、父に会うことができる。自分が置かれている外の世界を想像できることで、生きる力を残したんだ」とキャスの設定について説明する。

インターネットを使った犯罪が本作の題材だ。フィクションではあるが、劇中の事件は「テクノロジーの発達で可能になった」といい、本作で描く犯罪者の姿は「親たちの苦しみを見て楽しむという、恐ろしい悪夢だ」と話す。そして、「他人の苦しみを見て喜ぶサディストは際限ないところまでいってしまう。子供をいためつける延長に母の苦しみを見るんだ」と犯罪者の異常な精神を分析した。

白い沈黙」は10月16日、TOHOシネマズシャンテほか全国で順次公開。

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